旅行中気を付けていても、電車内に手荷物をうっかり忘れてしまうことはあるでしょう。
フランスの電車内で失くした荷物が、無事に持ち主の手元に戻って来る確率は低いですが、とはいえ可能性はゼロではありません。
フランスのSNCF電車（TGV・TER）内に荷物を置き忘れてしまった場合の手続きについて、実際にあった事例とともに紹介します。
電車で忘れ物をした場合の手続き
電車で忘れ物をした場合の手続きは、ざっくりと次のとおりです。
- 紛失届を出す（駅またはSNCF Gares & Connexionsサイト）
- （荷物が見つかった場合）荷物を取りに行く
各手続きをより詳しく紹介します。
駅で紛失届を出す
電車を下車後すぐに電車内に荷物を置き忘れたことに気がついた場合は、駅の係員にできるだけ早く「電車内に忘れ物をした」旨を伝えましょう。
速やかに届け出れば、荷物を忘れた電車に連絡を取って、荷物を回収・保管してもらえる可能性もあります。
SNCFサイトで紛失届を出す
下車駅を離れてから、電車内に荷物を置き忘れたことに気がついた場合は、SNCF Gares & Connexionsサイトから「紛失届」をオンラインで提出しましょう。
サイトから「紛失届」を提出する方法は、次のとおりです。
- SNCF Gares & Connexionsサイト「紛失届」を表示する
「紛失届」は日本語表示に対応しています。とはいえ、入力はローマ字（フランス語または英語）で行ってください。
- 個人情報を入力する
- 氏名
- メールアドレス
- 電話番号
- 連絡先（任意）
- 「次へ」をクリックする
- 忘れ物の内容を選択する
- カテゴリの中から、忘れ物にいちばん近いものを選ぶ
- （必要に応じて）サブカテゴリ、ブランド、色を選ぶ
- 「オブジェクトの詳細」を入力する
「オブジェクトの詳細」には持ち主だからこそわかる情報を追記しましょう。例えば「黒いハンドバッグ」だけではありふれているので「XXのキーホルダーが付いている」など特徴を入力しましょう。
- 「次へ」をクリックする
- 忘れ物をした日を選ぶ
- 「列車内」か「駅内」かを選んで、必要事項を入力する
- 「次へ」をクリックする
- 入力した内容を確認する
- 「私の個人情報」の必要2項目にチェックを入れる
- 入力した内容に問題がなければ「申告書を送る」をクリックする
入力したメールアドレス宛に、紛失届を受領した旨の確認メールが届けば、紛失届の提出の手続きは完了です。
荷物を取りに行く
忘れ物が見つかった場合は、SNCFからメール連絡があります。
見つかった荷物の受取方法は3つあります。
- 自分で取りに行く…持ち主が忘れ物が保管されている駅に直接出向いて取りに行く。
- 発送してもらう…フランス国内のみ、海外発送なし。小切手を郵送する必要あり。
- 代理人が取りに行く…代理人が取りに行く前に、署名入り委任状、持ち主・代理人の身分証コピーを送る必要あり。
荷物の返却時に、「返却料（5€または10€）」を駅内の遺失物取扱所で支払う必要があります。
- 5€…日常的な物品
- 10€…高いセキュリティが必要とされる「貴重品」
TGVで忘れ物をして見つかった例
「手荷物の入ったバッグをTGV車内に置き忘れてしまった」とお客さまから相談を受けた実例を紹介します。
【午後】
- シャルル・ド・ゴール空港到着後、TGVに乗車。
【夕方頃】
- TGV下車後、車内にバッグを置き忘れたことに気付く。
- 下車駅で車内に忘れ物した旨を伝えて、紛失届をオンラインでも提出する（本来はどちらか1つで大丈夫です）。
【翌朝】
- 荷物が見つかった旨のメール連絡が届く。
- 荷物が保管されているストラスブール駅までTGVに乗って取りに行く。
幸運にも、バッグ・中身ともすべて無事でした（奇跡的！）。
荷物の保管サービスを行っている駅は、大きな駅に限られています。
お客さまは、当日の予定のほとんどをキャンセル、半日かけて荷物を取りに行かれていました。
筆者相談を受けた時「お気の毒ですが、フランスでは荷物が戻ってくる可能性は低いです」と声をかけていました。忘れ物をすると、旅行の予定も楽しい気分も狂いかねません。気をつけてください。
電車内で忘れ物をしたら「紛失届」を
- SNCF電車内で忘れ物をしたら、速やかに駅員に伝えるか、オンラインで「紛失届」を提出する
- 荷物が見つかった時は、SNCFからメール連絡が届く
コメント
コメント一覧 （1件）
[…] フランスの電車（TGV・TER）で忘れ物をした場合の手続方法フランスのTGVやTERなどの電車内で忘れ物をした場合の具体的な手続き方法を紹介しています。忘れ物を見つけるためのオンラインでの「紛失届」の提出方法や、忘れ物が見つかった場合の荷物の受け取り方法について詳しく説明しています。 […]