Clos（クロ）とは、壁や石垣などで囲まれたブドウ畑。
クロ＝特別な畑という良いイメージが手伝って、名前にクロがつくシャンパーニュのほとんどは高額品ですが、シャンパーニュ地方のクロは増え続けています。
近年の「単一畑」（仏 parcelle 英 single-vineyard）のシャンパーニ人気で、伝統的な土地の名称「リューディ」や区画名を名乗るシャンパーニュは増えており、その極みとも言えそうな「クロ」も増加傾向です。
シャンパーニュ地方の43のクロをリスト化しました。
また、各クロのブドウから作られるシャンパーニュも紹介します。
シャンパーニュ地方のクロ
clos（クロ）
Clos（クロ）とは、壁などで囲まれたブドウ畑の区画を意味します。
Selon le décret du 19 août 1921, qui réglemente de façon très stricte le vignoble champenois, «un clos est une parcelle de vigne entourée de murs, haies ou grillages qui ne peuvent être franchis par un cavalier et sa monture».（シャンパーニュ地方のブドウ畑を厳密に定めた1921年8月19日の法令によれば「クロとは、騎士とその馬が超えることのできない壁または生け垣、柵で囲まれた区画である」。）
引用：Champagne Bollinger “Les Vieilles Vignes Françaises“（和訳は当ブログ筆者による）
日照・土壌などの恵まれた条件の区画もあれば、貴重なブドウ木が育つ区画もあります。
クロと名乗るにはINAO（国立名称研究所）の承認を受ける必要があり、勝手に名乗ることはできません。
筆者「クロ」を初めて見学したお客さまが「これがクロ？家庭菜園じゃん！」と仰っていました（笑）。その表現がしっくりくるほど小さな面積のクロもあります。
シャンパーニュ地方のクロ一覧
シャンパーニュ地方の43のクロをリスト化しました。
| クロ | クロ所在地 | 所有者 |
| モンターニュ・ド・ランス地区 | ||
| Clos d’Ambonnay | Ambonnay | Champagne Krug |
| Clos Virgile | Beaumont-sur-Vesle | Champagne Paul-Sadi |
| Clos Barnaut | Bouzy | Champagne Barnaut |
| Clos de Bouzy | Bouzy | Champagne André Clouet |
| Clos Colin | Bouzy | Champagne Veuve Clicquot |
| Le Petit Clos | Bouzy | Champagne Jean Vesselle |
| Clos du Moulin | Chigny-les-Roses | Champagne Cattier |
| Clos de Marzilly | Hermonville | Champagne Olivier Fagot |
| Clos à Doré | Ludes | Champagne Doré Monmarthe |
| Clos des Chaulins | Pargny-les-Reims | Champagne Médot |
| Clos Lanson | Reims | Champagne Lanson |
| Clos Pompadour | Reims | Champagne Pommery |
| Clos des Bergeronneau | Villedommange | Champagne Florent Bergeronneau-Marion |
| Clos des Fourches | Val de Livre | Champagne Lejeune-Dirvang |
| Clos des Trois Clochers | Villers Allerand | Champagne Leclerc Briant |
| ヴァレ・ド・ラ・マルヌ地区 | ||
| Clos des Goisses | Mareuil sur Aÿ | Champagne Philipponnat |
| Clos Saint Hilaire | Mareuil sur Aÿ | Champagne Billecart Salmon |
| Clos Chaudes-Terres | Aÿ | Champagne Bollinger |
| Clos Saint Jacques | Aÿ | Champagne Bollinger |
| Le Clos d’Hortense | Aÿ | Champagne Pierre Leboeuf |
| Clos Jacquesson | Dizy | Champagne Jacquesson |
| Clos le Léon | Dizy | Champagne Marc Hebrart |
| Clos de Cumières | Cumières | Champagne Hervé Jestin |
| Clos 667 | Epernay | Champagne Patrick Boivin |
| Clos Futies | Epernay | Champagne Vincent Charlot |
| Clos l’Abbé | Epernay | Champagne Hubert Soreau |
| Clos des Monnaies | Damery | Champagne Goutorbe-Bouillot |
| Clos Mandois | Pierry | Champagne Henri Mandois |
| Clos Jarot | Vandières | Champagne Nowack |
| Clos de Cerseuil | Cerseuil | Champagne Gilles Mansard |
| Clos des Graviers | Le Breuil | Champagne Pierre Mignon |
| Clos du Montdorin | Charly-sur-Marne | Champagne Léguillette-Romelot |
| コート・デ・ブラン地区 | ||
| Clos Bourmault | Avize | Champagne Christian Bourmault |
| Clos des Maladries | Avize | Champagne Etienne Calzac |
| Clos Cazals | Oger | Champagne Cazals |
| Clos du Mesnil | Le Mesnil sur Oger | Champagne Krug |
| Clos de l’Abbaye | Vertus | Champagne Doyard |
| Clos des Belvals | Vertus | Champagne Person |
| Clos des Bouveries | Vertus | Champagne Duval Leroy |
| Clos des Faubourgs de Notre Dame | Vertus | Champagne Veuve Fourny |
| コート・デ・バール地区 | ||
| Clos Sainte-Sophie | Montgueux | Champagne Jacques Lassaigne |
| Clos du Château de Bligny | Bligny | Champagne Château de Bligny |
| Clos Rocher | Balnot-sur-Laignes | Champagne Jean-Michel Grémillet |
次の項から、各クロについて、もう少し詳しく紹介します。
モンターニュ・ド・ランス
Clos d’Ambonnay
ピノ・ノワールの銘醸地として名高い、グラン・クリュのアンボネ村で、1776年から壁に守られていたという小さな畑「Clos d’Ambonnay（クロ・ダンボネ）」。
クリュッグが1994年に購入、初ヴィンテージとなる1995年は12年の時を経た後、2007年に発売されました。
シャンパーニュはこの畑のピノ・ノワールのみを使用したブラン・ド・ノワールで、クロを名乗るシャンパーニュの中では最も高価です。
| 名称 | Clos d’Ambonnay（クロ・ダンボネ） |
| 所有者 | Champagne Krug（クリュッグ） |
| 所在地 | Ambonnay |
| 面積 | 0,68 ha |
| シャンパーニュ | Clos d’Ambonnay |
| ブドウ品種 | ピノ・ノワール |
| 生産量 | – |
Clos Virgile
グラン・クリュのボーモン・シュル・ヴェル村にあるClos Virgile（クロ・ヴィルジル）は、1994年にできた畑です。
もともと木が茂る公園だった場所に、Champagne Paul-Sadi（ポール・サディ）現当主の両親が、ブドウ木を植樹しました。
| 名称 | Clos Virgile（クロ・ヴィルジル） |
| 所有者 | Champagne Paul-Sadi（ポール・サディ） |
| 所在地 | Beaumont-sur-Vesle（ボーモン・シュル・ヴェル） |
| 面積 | 24 ares |
| シャンパーニュ | Clos Virgile Grand Cru Brut（クロ・ヴィルジル グラン・クリュ ブリュット） |
| ブドウ品種 | シャルドネ、ピノ・ノワール |
| 生産量 | 2000本 |
Clos Barnaut
グラン・クリュ、ブジー村といえば、肉厚で力強いスタイルのピノ・ノワールから、シャンパーニュはもちろんのこと、赤ワインが造られることがあります。
しかしClos Barnaut（クロ・バルノー）のピノ・ノワールは、シャンパーニュでも赤ワインでもなく、コトー・シャンプノワ・ロゼAOC（シャンパーニュ地方産スティルワインのロゼ）造りに使用されています。
2000年初めにクロの地質調査を実施、シャンパーニュにすれば繊細さに欠け、赤ワインにすれば凝縮感に欠けるブドウができる土壌と判断。
「ロゼ向きの土地だが、シャンパーニュではない」と考え、非常に珍しいスティルワインのロゼが生まれました。
| 名称 | Clos Barnaut（クロ・バルノー） |
| 所有者 | Champagne Barnaut（バルノー） |
| 所在地 | Bouzy（ブージィ） |
| 面積 | – |
| シャンパーニュ | コトー・シャンプノワ・ロゼ（※泡のない「スティル・ワイン」のロゼ） |
| ブドウ品種 | ピノ・ノワール |
| 生産量 | 2004VT：1000本 |
Clos de Bouzy
グラン・クリュ、ブジー村にドメーヌを構える生産者、アンドレ・クルエが所有するClos de Bouzy（クロ・ド・ブージィ）。
このクロからできるシャンパーニュは、ピノ・ノワール100％使用のブラン・ド・ノワールです。
ソーテルヌ格付の2級シャトー・Château Doisy-Daëne（シャトー・ドワジィ・デーヌ）の古樽で醸造、マグナムボトル（1,5L）のみの生産です。
| 名称 | Clos de Bouzy（クロ・ド・ブージィ） |
| 所有者 | Champagne André Clouet（アンドレ・クルエ） |
| 所在地 | Bouzy（ブージィ） |
| 面積 | 0,35 ha |
| シャンパーニュ | Le Clos（ル・クロ） |
| ブドウ品種 | ピノ・ノワール |
| 生産量 | 2011VT：マグナムのみ1000本 |
Clos Colin
グラン・クリュ、ブージィ村にあるClos Colin（クロ・コラン）は、Champagne Veuve Clicquot（ヴーヴ・クリコ）が所有する最も古いブドウ畑。
クロ・コランの畑は、ヴーヴ・クリコが創業する30年も前から、フィリップ・クリコの妻の家族が所有していました。
クロ・コランのピノ・ノワールから生まれる赤ワインは、主に最上級キュヴェのロゼ「ラ・グランド・ダム・ロゼ」に使用されますが、ごく少量のコトー・シャンプノワ・ルージュ（スティルワインの赤）も生産されています。
| 名称 | Clos Colin（クロ・コラン） |
| 所有者 | Champagne Veuve Clicquot（ヴーヴ・クリコ） |
| 所在地 | Bouzy（ブージィ） |
| 面積 | 1,40 ha |
| シャンパーニュ | コトー・シャンプノワ・ルージュ（スティルワイン・赤） |
| ブドウ品種 | ピノ・ノワール |
| 生産量 | – |
Petit Clos
Petit Clos（プティ・クロ）は、日本のシャンパーニュ愛好家には有名な生産者、Champagne Jean Vesselle（ジャン・ヴェッセル）が所有するクロ。
ブドウ畑は壁に囲まれているといってもドメーヌの敷地内にあるため、建物と畑は同じ壁に囲まれています。
その名のとおり、シャンパーニュ地方で最も小さい（プティ）クロでしょう。
シャンパーニュは、シャンパーニュ地方産の樽で発酵後10年以上の瓶熟成をさせたブラン・ド・ノワール（ピノ・ノワール100%）です。
| 名称 | Petit Clos（プティ・クロ） |
| 所有者 | Champagne Jean Vesselle（ジャン・ヴェッセル） |
| 所在地 | Bouzy（ブージィ） |
| 面積 | 0,08 ha |
| シャンパーニュ | Petit Clos（プティ・クロ） |
| ブドウ品種 | ピノ・ノワール |
| 生産量 | – |
Clos du Moulin
Clos du Moulin（クロ・デュ・ムーラン）は、Champagne Cattier（キャティア）がモンターニュ・ド・ランスのプルミエ・クリュ、シニー・レ・ローズ村に所有するブドウ畑。
キャティアといえば、金色ボトルにトランプの「スペード」マークが彫られた高級シャンパーニュ「アルマン・ド・ブリニャック」で有名です。
もともと18世紀に建てられた由緒ある建物の跡地だったクロ・ド・ムーランを、1950年にキャティアが買収。
買収時にブドウ木はわずかしかありませんでしたが、1951年に収穫したブドウでシャンパーニュ「クロ・デュ・ムーラン」を仕込み、1955年に発売しました。
現在、シャンパーニュは、白・ロゼの2種類があり、いずれもノン・ヴィンテージですが、優れた3つの年のワインをブレンドした「マルチ・ヴィンテージ」仕立ての高級品です。
| 名称 | Clos du Moulin（クロ・デュ・ムーラン） |
| 所有者 | Champagne Cattier（キャティア） |
| 所在地 | Chigny-les-Roses |
| 面積 | 2,20 ha |
| シャンパーニュ | 白：Clos du Moulin Brut Premier Cru（クロ・デュ・ムーラン ブリュット プルミエ・クリュ） ロゼ：Clos du Moulin Brut Rosé Premier Cru（クロ・デュ・ムーラン ブリュット・ロゼ プルミエ・クリュ） |
| ブドウ品種 | 白・ロゼとも：ピノ・ノワール、シャルドネ |
| 生産量 | – |
Le Clos de Marzilly
ランスの街の北西、エルモンヴィル村にある、Clos de Marzilly（ル・クロ・ド・マルジリー）。
クロの所有者はChampagne Michel Fagot（ミシェル・ファゴ）、ランスの南にあるプルミエ・クリュ、リリー・ラ・モンターニュ村にドメーヌを構えています。
クロは、14世紀まで遡れる歴史ある畑で、かつてはランス司教のためにワイン造りが行われていたといいます。
シャンパーニュは、Massif de Saint-Thierry（ランスの北西、サン・ティエリー周辺）の粘土砂質土壌で育ったムニエ100％を使用、10年以上の瓶内熟成。
| 名称 | Le Clos de Marzilly（ル・クロ・ド・マルジリー） |
| 所有者 | Champagne Michel Fagot（ミシェル・ファゴ） |
| 所在地 | Hermonville |
| 面積 | – |
| シャンパーニュ | Le Clos de Marzilly（ル・クロ・ド・マルジリー） |
| ブドウ品種 | ムニエ |
| 生産量 | – |
ミシェル・ファゴは、セラー見学できます。シャンパーニュ地方を旅行の際はぜひ。
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Clos Doré
プルミエ・クリュ、リュード村にあるClos Doré（ル・クロ・ドレ）。
所有者のモンマルト家は、1737年創業以来、リュード村に7代続く生産者です。
シャンパーニュは、1978年植樹のシャルドネを使用したブラン・ド・ブランです。
| 名称 | Clos Doré（ル・クロ・ドレ） |
| 所有者 | Champagne Monmarthe（モンマルト） |
| 所在地 | Ludes（リュード） |
| 面積 | 0,55 ha |
| シャンパーニュ | Le Clos Doré（ル・クロ・ドレ） |
| ブドウ品種 | シャルドネ |
| 生産量 | 1920本 |
Clos des Chaulins
ランスの南西、パルニー・レ・ランス村にあるClos des Chaulins（クロ・デ・ショーラン）。
Champagne Medot（メド）が所有するクロから、ノン・ヴィンテージ品のシャンパーニュが生産されていましたが、今はもう作られていません。
現在、エペルネに本拠を置くChampagne Lombard（ロンバール）がメドを傘下に収めています。
| 名称 | Clos des Chaulins（クロ・デ・ショーラン） |
| 所有者 | Champagne Lombard & Medot（ロンバール＆メド） |
| 所在地 | Pargny-lès-Reims（パルニー・レ・ランス） |
| 面積 | 0.68 ha |
| シャンパーニュ | Clos des Chaulins（クロ・デ・ショーラン） |
| ブドウ品種 | ムニエ、シャルドネ、ピノ・ノワール |
| 生産量 | – |
Clos Lanson
老舗メゾンのひとつ、Champagne Lanson（ランソン）のランス本社のそばにある畑が「Clos Lanson（クロ・ランソン）」。
ランス市内にあるブドウ畑は限られていますが、クロ・ランソンからは、ノートル・ダム大聖堂を見ることもできます。
シャンパーニュは、有機栽培のシャルドネを使用したブラン・ド・ブラン。
ランソンのスタイルに則ったマロラクティック発酵なし、シャンパーニュ地方アルゴンヌの森のオークで作られた樽を使用しています。
| 名称 | Clos Lanson（クロ・ランソン） |
| 所有者 | Champagne Lanson（ランソン） |
| 所在地 | Reims（ランス） |
| 面積 | 1 ha |
| シャンパーニュ | Clos Lanson（クロ・ランソン） |
| ブドウ品種 | シャルドネ |
| 生産量 | 2010VT : 4,628本、マグナム254本 |
Clos Pompadour
シャンパーニュ地方で最大の広さを誇る「Les Clos Pompadour（レ・クロ・ポンパドール）」。
ルイ15世の公妾として知られるポンパドール侯爵夫人（Madame de Pompadour）の名前を冠した畑です。
ポンパドール夫人といえば、「シャンパーニュ、それは飲んだ後も女性が美しくいられる唯一のワイン」という有名な言葉が残っていたり、クープグラスは夫人の胸の形を模したものと言われていたり、何かとシャンパーニュの逸話が多い人物です。
シャンパーニュは、3品種をブレンド、10年以上の熟成を経たヴィンテージ品。
マグナムボトル（1500ml）のみの生産です。
| 名称 | Clos Pompadour（レ・クロ・ポンパドール） |
| 所有者 | Champagne Pommery（ポメリー） |
| 所在地 | Reims（ランス） |
| 面積 | 25 ha |
| シャンパーニュ | Les Clos Pompadour（レ・クロ・ポンパドール） |
| ブドウ品種 | シャルドネ、ピノ・ノワール、ムニエ |
| 生産量 | マグナム約5000本 |
ポメリーは、セラー見学できます。シャンパーニュ地方を旅行の際はぜひ。
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Clos des Bergeronneau
Clos des Bergeronneau（クロ・デ・ベルジェロノー）は、プルミエ・クリュのヴィルドマンジュ村に2007年にできた比較的新しいブドウ畑です。
クロには黒ブドウ2品種（ピノ・ノワールとムニエ）植えられていますが、そのうち0,45haで育つ樹齢70年を超えるムニエのみ、シャンパーニュに使用されています。
| 名称 | Clos des Bergeronneau（クロ・デ・ベルジェロノー） |
| 所有者 | Champagne Bergeronneau Marion（ベルジュノー・マリオン） |
| 所在地 | Villedommange（ヴィルドマンジュ） |
| 面積 | 2,10 ha |
| シャンパーニュ | Clos des Bergeronneau（クロ・デ・ベルジェロノー） |
| ブドウ品種 | ムニエ |
| 生産量 | – |
Clos des Fourches
プルミエ・クリュ、トーシエール・ミュトリー村にある、Clos des Fourches（クロ・デ・フルシュ）。
Champagne Lejeune-Dirvang（ルジュヌ・ディルヴァン）が所有しています。
ブドウは、1987年から2000年に植樹。
シャンパーニュは、モンターニュ・ド・ランスの樫で作られた樽（205Lのシャンパーニュ樽）で醸造。
| 名称 | Clos des Fourches（クロ・デ・フルシュ） |
| 所有者 | Champagne Lejeune-Dirvang（ルジュヌ・ディルヴァン） |
| 所在地 | Tauxières-Mutry（トーシエール・ミュトリー） |
| 面積 | 0,40 ha |
| シャンパーニュ | Le Clos des Fourches Premier Cru（ル・クロ・デ・フルシュ・プルミエ・クリュ） |
| ブドウ品種 | ピノ・ノワール、シャルドネ |
| 生産量 | – |
Clos des Trois Clochers
プルミエ・クリュ、ヴィレール・アルラン村にある「Clos des Trois Clochers（クロ・デ・トロワ・クロシェ）」。
著名な醸造家、エルヴェ・ジュスタン氏が参画することで知られるChampagne Leclerc Briant（ルクレール・ブリアン）が所有しています。
| 名称 | Clos des Trois Clochers（クロ・デ・トロワ・クロシェ） |
| 所有者 | Champagne Leclerc Briant（ルクレール・ブリアン） |
| 所在地 | Villers Allerand（ヴィレール・アルラン） |
| 面積 | 0,40 ha |
| シャンパーニュ | Les Trois Clocher（レ・トロワ・クロシェ） |
| ブドウ品種 | Le Clos des Trois Clochers（ル・クロ・デ・トロワ・クロシェ） |
| 生産量 | – |
ルクレール・ブリアンは、セラー見学できます。シャンパーニュ地方を旅行の際はぜひ。
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ヴァレ・ド・ラ・マルヌ
Clos des Goisses
プルミエ・クリュ、マルイユ・シュル・アイ村にある「Clos des Goisses（クロ・デ・ゴワス）」。
シャンパーニュ地方の古い言葉「Gois（重労働）」の名前のとおり、ブドウ栽培者・収穫人泣かせな急傾斜（最大45度）を持ちますが、ブドウが太陽をたっぷり浴びる南向きの斜面とミネラル感をもたらす白亜質土壌に恵まれたブドウ畑です。
Pierre Philipponnat（ピエール・フィリポナ）氏が1935年にクロ・デ・ゴワスの畑を買収、シャンパーニュ地方で初めての「単一区画」のシャンパーニュを作りました。
クロ・デ・ゴワスは、クロのブドウのみを使用したシャンパーニュの中では、最も歴史が古いシャンパーニュです。
シャンパーニュは、大部分を樽発酵、マロラクティック発酵なし、9〜11年の瓶熟成を経たエクストラ・ブリュット。
以前はコトー・シャンプノワ（スティルワイン）の販売もありましたが、現在はシャンパーニュ（白・ロゼ）のみ販売されています。
| 名称 | Clos des Goisses（クロ・デ・ゴワス） |
| 所有者 | Champagne Philipponnat（フィリポナ） |
| 所在地 | Mareuil-sur-Ay（マルイユ・シュル・アイ） |
| 面積 | 5,83 ha |
| シャンパーニュ | 白：Clos des Goisses （クロ・デ・ゴワス） ロゼ：Clos des Goisses Juste Rosé（クロ・デ・ゴワス ジュスト・ロゼ） |
| ブドウ品種 | 白：ピノ・ノワール、シャルドネ ロゼ：ピノ・ノワール、シャルドネ |
| 生産量 | 2015白：18 285本、マグナム1981本、 ジェロボーム200本 2014ロゼ：2 820本、マグナム258本 |
Clos Saint-Hilaire
Clos Saint-Hilaire（クロ・サンティエール）は、プルミエ・クリュ、マルイユ・シュル・アイ村の教会の守護聖人に敬意を表して名付けられたブドウ畑。
1939年に第二次世界大戦が勃発した時、当時の社長Charles Roland Billecart（シャルル・ローラン・ビルカール）氏は、第一次大戦の経験から戦争の長期化や略奪に備え、敷地内の庭にあった全ての木を切り倒し、その代わりに野菜や果樹を育てる家庭菜園を作りました。
そのおかげで、この家庭菜園が家族と従業員を4年間食べさせたといいます。
戦後は、果樹園として残っていた土地でしたが、当時の社長Jean Billecart（ジャン・ビルカール）氏がブドウ畑にするよう家族を説得して、1964年にピノ・ノワールを植樹しました。
以降、ロゼ用の赤ワインを造るためのブドウでしたが、1990年代初めにFrançois Roland Billecart（フランソワ・ローラン・ビルカール）氏が樹齢約30年を迎えたブドウ木とその果汁の質、他の畑とは違う土壌に注目、このブドウ畑をクロにする考えが浮かびました。
シャンパーニュの初ヴィンテージは1995年。
ブルゴーニュ樽で発酵、10年前後の瓶熟成を経てリリースされるブラン・ド・ノワール（ピノ・ノーワル100%）のミレジメ（ヴィンテージ）品です。
| 名称 | Clos Saint-Hilaire（クロ・サンティエール） |
| 所有者 | Champagne Billecart Salmon（ビルカール・サルモン） |
| 所在地 | Mareuil-sur-Aÿ |
| 面積 | 1ha |
| シャンパーニュ | Clos Saint-Hilaire |
| ブドウ品種 | ピノ・ノワール |
| 生産量 | – |
Clos des Chaudes Terres ＆ Clos St Jacques
グラン・クリュ、アイ村にある2つのクロ、Les Chaudes Terres（レ・ショード・テール）とLe Clos Saint Jacques（ル・クロ・サン・ジャック）。
Champagne Bollinger（ボランジェ）が所有するブドウ畑に植えられているのは、フランス全土を襲ったフィロキセラ禍を受けていない「franc pieds（フラン・ピエ）」のピノ・ノワールです。
この貴重なブドウから生まれるのは、クロの名前を冠したシャンパーニュではありません。
2つのクロから生まれるのは、あまりにも珍しいことから「白いカラス」の異名を持つシャンパーニュ「Vieilles Vignes Françaises（ヴィエイユ・ヴィーニュ・フランセーズ）」です。
フィロキセラの解決策は、アメリカ産のブドウ木を台木として接木をすることだったので、「フランスの古いブドウ木」のシャンパーニュ名から「接木をしていないブドウ木」のメッセージが伝わります。
なお、かつてヴィエイユ・ヴィーニュ・フランセーズは、3つのクロから作られており、モンターニュ・ド・ランスのグラン・クリュ、ブジー村に0,13haあるブドウ畑「Clos Croix Rouge（クロ・クロワ・ルージュ）」のピノ・ノワールもブレンドされていました。
しかしクロ・クロワ・ルージュのブドウ木は病害に遭ってしまったため、2006年ヴィンテージ以降は2つのクロのブドウから生産されています。
| 名称 | Clos des Chaudes Terres（レ・ショード・テール） Clos Saint-Jacques（クロ・サン・ジャック） |
| 所有者 | Champagne Bollinger（ボランジェ） |
| 所在地 | Aÿ（アイ） |
| 面積 | Clos des Chaudes Terres : 21 ares Clos Saint-Jacques : 15 ares |
| シャンパーニュ | Vieilles Vignes Françaises（ヴィエイユ・ヴィーニュ・フランセーズ） |
| ブドウ品種 | ピノ・ノワール |
| 生産量 | 2014VT：1865本 |
Clos d’Hortense
グラン・クリュ、アイ村にあるClos d’Hortense（クロ・ドルタンス）。
シャンパーニュは、ピノ・ノワール100％使用のブラン・ド・ノワールで、11ヶ月の樽熟成・5年の瓶熟成。
| 名称 | Clos d’Hortense（クロ・ドルタンス） |
| 所有者 | Champagne Pierre Leboeuf（ピエール・ルブッフ） |
| 所在地 | Aÿ（アイ） |
| 面積 | 0,30 ha |
| シャンパーニュ | Clos d’Hortense（クロ・ドルタンス） |
| ブドウ品種 | ピノ・ノワール |
| 生産量 | – |
Clos Jacquesson
Clos Jacquesson（クロ・ジャクソン）は、プルミエ・クリュ、ディジー村、Champagne Jacquesson（ジャクソン）のメゾンの敷地内にあるブドウ畑です。
生産量が少なく、限られた顧客にしか割り当てないため、市場にはあまり出回らないシャンパーニュです。
| 名称 | Clos Jacquesson（クロ・ジャクソン） |
| 所有者 | Champagne Jacquesson（ジャクソン） |
| 所在地 | Dizy |
| 面積 | 0,90 ha |
| シャンパーニュ | Dizy Le Clos（ディジー ル・クロ） |
| ブドウ品種 | ムニエ（2006年にピノ・ノワールに植え替え） |
| 生産量 | – |
Clos Le Léon
プルミエ・クリュ、ディジー村にあるClos Le Léon（クロ・ル・レオン）は、2008年にブドウ木を植樹した新しいブドウ畑です。
Spécial Club（スペシャル・クラブ）のメンバーのひとつ、マルイユ・シュル・アイ村に本拠を置くChampagne Marc Hébrart（マルク・エブラール）が所有しています。
シャンパーニュはシャルドネ100%使用、初ヴィンテージは2014年。
| 名称 | Clos Le Léon（クロ・ル・レオン） |
| 所有者 | Champagne Marc Hébrart（マルク・エブラール） |
| 所在地 | Dizy |
| 面積 | 0,81 ha |
| シャンパーニュ | Clos Le Léon（クロ・ル・レオン） |
| ブドウ品種 | シャルドネ |
| 生産量 | – |
Clos de Cumières
Clos de Cumières（クロ・ド・キュミエール）は、シャンパーニュ地方でビオディナミ農法のスペシャリストとして有名な醸造家、Hervé Jestin（エルヴェ・ジェスタン）氏が、キュミエール村に所有するブドウ畑。
Champagne Leclerc Briant（ルクレール・ブリアン）の醸造責任者を務めるジェスタン氏ですが、この畑は2006年にジェスタン氏が個人で購入した畑です。
自らの名前を冠したシャンパーニュの初ヴィンテージは2012年（2017年に発売）。
| 名称 | Clos de Cumières（クロ・ド・キュミエール） |
| 所有者 | Champagne Jestin（ジェスタン） |
| 所在地 | Cumières（キュミエール） |
| 面積 | 0,50 ha |
| シャンパーニュ | Clos de Cumières（クロ・ド・キュミエール） |
| ブドウ品種 | ピノ・ノワール、シャルドネ |
| 生産量 | 3000本前後 |
Le Clos 667
エペルネにあるLe Clos 667（ル・クロ・667）は、Champagne Patrick Boivin（パトリック・ボワヴァン）がメゾンの裏に所有するブドウ畑です。
シャンパーニュは、オーク樽で6ヶ月熟成、13年瓶熟成をしたエクストラ・ブリュット。
| 名称 | Le Clos 667（ル・クロ・667） |
| 所有者 | Champagne Patrick Boivin（パトリック・ボワヴァン） |
| 所在地 | Epernay（エペルネ） |
| 面積 | – |
| シャンパーニュ | Le Clos 667（ル・クロ・667） |
| ブドウ品種 | シャルドネ、ピノ・ノワール、ムニエ |
| 生産量 | – |
Le Clos des Futies
エペルネにあるLe Clos des Futies（ル・クロ・デ・フュティ）は、
ビオディナミ農法を実践する生産者、ヴァンサン・シャルロが所有する東と南東に向いた丘の中腹にある小さなブドウ畑です。
| 名称 | Le Clos des Futies（ル・クロ・デ・フュティ） |
| 所有者 | Champagne Vincent Charlot（ヴァンサン・シャルロ） |
| 所在地 | Epernay（エペルネ） |
| 面積 | 0,18 ha |
| シャンパーニュ | Le Clos des Futies（ル・クロ・デ・フュティ） |
| ブドウ品種 | シャルドネ、ピノ・ノワール |
| 生産量 | 1600本 |
Le Clos l’Abbé
エペルネにあるLe Clos l’Abbé（ル・クロ・ラベ）は、Champagne Hubert Soreau（ユベール・ソロー）が所有するブドウ畑です。
ユベール・ソロー氏は、Maubeuge（ベルギー国境近く）の街に生まれましたが、家族でル・クロ・ラベの向かいの家に引越、ル・クロ・ラベは裏庭のようなものでした。
彼の両親が1993年に一部の区画を購入、ユベール氏が2003年にさらに区画を買い足しました。
とても小さな生産のためか、生産者本人は「ガレージ・ワイン」と謳っていますが、ナタリー夫人の実家で彼女自身がシャンパーニュ造りを行うChampagne J.Vignier（J. ヴィニィエ）の醸造設備を使用しています。
シャンパーニュは、シャルドネ100%使用のブラン・ド・ブラン。
オーヴィレ村のオークからできた樽で醸造、コルク栓で6年以上の瓶熟成、デゴルジュマン・ア・ラ・ヴォレ（手動で澱抜き）、ブリュット・ナチュール。
| 名称 | Le Clos l’Abbé（ル・クロ・ラベ） |
| 所有者 | Champagne Hubert Soreau（ユベール・ソロー） |
| 所在地 | Epernay（エペルネ） |
| 面積 | 14 ares |
| シャンパーニュ | Le Clos l’Abbé（ル・クロ・ラベ） |
| ブドウ品種 | シャルドネ |
| 生産量 | 1200本 |
Clos des Monnaies
ダムリー村にあるClos des Monnaies（クロ・デ・モネ）は、家族経営のレコルタン・マニピュラン（RM）、Champagne Goutorbe Bouillot（グートルブ・ブイヨ）が所有する畑です。
この畑にブドウ木が植樹されたのは1930年。
以前はムニエだけのブドウ畑でしたが、畑の1/3が霜の被害を受けたため、1986年に0,10haをシャルドネに植え替えています。
シャンパーニュは、シャルドネとムニエを50%ずつ使用、72ヶ月瓶内熟成。
| 名称 | Clos des Monnaies（クロ・デ・モネ） |
| 所有者 | Champagne Goutorbe Bouillot（グートルブ・ブイヨ） |
| 所在地 | Damery（ダムリー） |
| 面積 | 0,28 ha |
| シャンパーニュ | Clos des Monnaies Extra-Brut（クロ・デ・モネ エクストラ・ブリュット） |
| ブドウ品種 | ムニエ、シャルドネ |
| 生産量 | 2011VT：1727本 |
Clos Mandois
プルミエ・クリュ、ピエリー村にある「Clos Mandois（クロ・マンドワ）」。
Champagne Mandois（マンドワ）が、「After Diner（夕食後）」を印象付けるようなシャンパーニュを求めた末にたどり着いたのが、このクリュから生まれたシャンパーニュです。
オーク製の大樽（demi-muid）で醸造したワインはコルク栓で瓶詰め（※ 瓶詰時はビール栓のような金属栓を使用するのが通例）、10年超の瓶熟成など手間のかかった造り。
同社のテイスティングノートには「とても古いコニャックのスタイルを想起させるプルーンの第3アロマ（※ 熟成由来の香り）」と、夕食後のコンセプトに沿ったコメントが記載されています。
| 名称 | Clos Mandois（クロ・マンドワ） |
| 所有者 | Champagne Mandois（マンドワ） |
| 所在地 | Pierry（ピエリー） |
| 面積 | 1,50 ha |
| シャンパーニュ | Clos Mandois（クロ・マンドワ） |
| ブドウ品種 | ムニエ |
| 生産量 | 2008VT : 4000本 |
Clos Jarot
ヴァンディエール村にあるClos Jarot（クロ・ジャロ）は、Champagne Nowack（ノワック）が所有するブドウ畑です。
このクロについて詳細は不明ですが、シャンパーニュはまだ商品化されていないようです（2025年2月時点）。
| 名称 | Clos Jarot（クロ・ジャロ） |
| 所有者 | Champagne Nowack（ノワック） |
| 所在地 | Vandières（ヴァンディエール） |
| 面積 | 0,30 ha |
| シャンパーニュ | – |
| ブドウ品種 | ムニエ |
| 生産量 | – |
Clos de Cerseuil
セルスイユ村にあるClos de Cerseuil（クロ・ド・セルスイユ）。
家族経営のレコルタン・マニピュラン（RM）、Champagne Mansard Gilles（マンサール・ジル）が所有するブドウ畑です。
シャンパーニュは、ムニエ100％使用のブラン・ド・ノワール。
| 名称 | Clos de Cerseuil（クロ・ド・セルスイユ） |
| 所有者 | Champagne Mansard Gilles（マンサール・ジル） |
| 所在地 | Cerseuil（セルスイユ） |
| 面積 | 0,29 ha |
| シャンパーニュ | Clos de Cerseuil（クロ・ド・セルスイユ） |
| ブドウ品種 | ムニエ |
| 生産量 | 2015VT : 2229本 |
Clos des Graviers
エーヌ県境に接するマルヌ県の西端、ル・ブルイユ村にある、Clos des Graviers（クロ・デ・グラヴィエ）。
Champagne Pierre Mignon（ピエール・ミニョン）が所有する畑です。
エペルネを訪れたことがある方は、市街にあるピエール・ミニョンのアンテナショップを見かけた方もいるかもしれません。
クロのブドウ木は、1950年に植樹されました。
60年後Jean-Charles Mignon（ジャン・シャルル・ミニョン）によって、祖父が植えたブドウを家族の記憶として遺すために2008年に作られたシャンパーニュ。
3品種をブレンド、樽醸造、12年の澱熟成を行っています。
| 名称 | Clos des Graviers（クロ・デ・グラヴィエ） |
| 所有者 | Champagne Pierre Mignon（ピエール・ミニョン） |
| 所在地 | Le Breuil （ル・ブルイユ） |
| 面積 | – |
| シャンパーニュ | Clos des Graviers（クロ・デ・グラヴィエ） |
| ブドウ品種 | シャルドネ、ムニエ、ピノ・ノワール |
| 生産量 | – |
Clos du Montdorin
シャトー・ティエリーよりも西、エーヌ県シャルリー・シュル・マルヌ村にあるClos du Montdorin（クロ・デュ・モンドラン）は、Champagne Léguillette-Romelot（レギエット・ロムロ）が所有するブドウ畑です。
2007年にカーヴを建設した際に植えた、3つの古代品種（ピノ・ブラン、アルバンヌ、プティ・メリエ）を使用したシャンパーニュ。
| 名称 | Clos du Montdorin（クロ・デュ・モンドラン） |
| 所有者 | Champagne Léguillette-Romelot（レギエット・ロムロ） |
| 所在地 | Charly-sur-Marne（シャルリー・シュル・マルヌ） |
| 面積 | 1 ha |
| シャンパーニュ | Le Clos du Montdorin（ル・クロ・デュ・モンドラン） |
| ブドウ品種 | ピノ・ブラン、アルバンヌ、プティ・メリエ |
| 生産量 |
コート・デ・ブラン
Clos Bourmault
グラン・クリュ、アヴィーズ村にあるブドウ畑、Le Clos Bourmault（クロ・ブルモー）は、Champagne Christian Bourmault（クリスチャン・ブルモー）が所有しています。
シャンパーニュは、シャルドネ100%、樽で醸造、コルクは麻紐留め。
基本的にブリュットですが、日本向けはブリュット・ナチュールのようです。
| 名称 | Le Clos Bourmault（クロ・ブルモー） |
| 所有者 | Champagne Christian Bourmault（クリスチャン・ブルモー） |
| 所在地 | Avize |
| 面積 | 0,80 ha |
| シャンパーニュ | Le Clos Bourmault（ル・クロ・ブルモー） |
| ブドウ品種 | シャルドネ |
| 生産量 | 2000本 |
Clos des Maladries
グラン・クリュ、アヴィーズ村、Clos des Maladries（クロ・デ・マラドリー）。
グロワー・シャンパーニュ愛好家から近年人気の高いChampagne Etienne Calsac（エティエンヌ・カルザック）が所有するブドウ畑です。
シャンパーニュは、シャルドネ100%、30%樽発酵、ブリュット・ナチュール。
| 名称 | Clos des Maladries（クロ・デ・マラドリー） |
| 所有者 | Champagne Etienne Calsac（エティエンヌ・カルザック） |
| 所在地 | Avize（アヴィーズ） |
| 面積 | – |
| シャンパーニュ | Clos des Maladries（クロ・デ・マラドリー） |
| ブドウ品種 | シャルドネ |
| 生産量 | 1000本 |
Clos Cazals
グラン・クリュ、オジェ村にある壁で囲まれたブドウ畑、Clos Cazals（クロ・カザル）は、Champagne Cazals（シャンパーニュ・カザル）が所有しています。
このクロからは2つのシャンパーニュが作られており、いずれもシャルドネ100％を使用したブラン・ド・ブラン。
Chapelle du Clos（シャペル・デュ・クロ）は、現当主デルフィーヌさんが父クロードさんと1980年にクロの中の区画「Chappelle」に植えたシャルドネを使用、アルコール発酵後に一部樽熟成（10%）、6年の瓶熟成。
Clos Cazals Vieilles Vignes（クロ・カザル・ヴィエイユ・ヴィーニュ）は、区画「Vieilles Vignes」にある1957年植樹の古木のシャルドネ（樹齢60年超）を使用、アルコール発酵後に一部樽熟成（20%）、9年の瓶熟成。
| 名称 | Clos Cazals（クロ・カザル） |
| 所有者 | Champagne Cazals（シャンパーニュ・カザル） |
| 所在地 | Oger |
| 面積 | 3,70 ha |
| シャンパーニュ | Chapelle du Clos（シャペル・デュ・クロ） Clos Cazals Vieilles Vignes（クロ・カザル ヴィエイユ・ヴィーニュ） |
| ブドウ品種 | シャルドネ |
| 生産量 | – |
Clos du Mesnil
グラン・クリュ、ル・メニル・シュル・オジェ村にあるClos du Mesnil（クロ・デュ・メニル）は、最も有名なクロでしょう。
また、その歴史も最も古く、1698年に壁が作られていた記録が残っています。
畑は「ロマネ・コンティ（1,81 ha）と同じ面積」と表現するワインメディアもあります。
1971年にChampagne Krug（クリュッグ）が買収するまで、「Clos du Tarin（クロ・デュ・タラン）」と呼ばれていた畑は、Champagne Salon（サロン）のシャルドネの供給元のひとつでした。
シャンパーニュ「クロ・デュ・メニル」は、シャルドネ100%使用のブラン・ド・ブランで、初ヴィンテージ1979年から20ヴィンテージが発売されています（2025年2月現在）。
クロ・デュ・メニルは、20ヴィンテージ発売されています（2025年2月現在）。
2008、2006、2004、2003、2002、2000、1998、1996、1995、1992、1990、1989、1988、1986、1985、1983、1982、1981、1980、1979
| 名称 | Clos du Mesnil（クロ・デュ・メニル） |
| 所有者 | Champagne Krug（クリュッグ） |
| 所在地 | Le Mesnil sur Oger |
| 面積 | 1,84 ha |
| シャンパーニュ | Clos du Mesnil（クロ・デュ・メニル） |
| ブドウ品種 | シャルドネ |
| 生産量 | 2008VT：13160本、マグナム500本 |
Clos de l’Abbaye
プルミエ・クリュ、ヴェルテュ村にある、Clos de l’Abbaye（クロ・ド・ラベイ）は、Champagne Doyard（ドワイヤール）が所有するブドウ畑です。
ドメーヌの裏手にあるクロは、1965年にシャルドネが植えられました。
シャンパーニュは、シャルドネ100%のブラン・ド・ブラン、ブルゴーニュの古樽使用、マロラクティック発酵なし。
| 名称 | Clos de l’Abbaye（クロ・ド・ラベイ） |
| 所有者 | Champagne Doyard（ドワイヤール） |
| 所在地 | Vertus |
| 面積 | 0,50 ha |
| シャンパーニュ | Clos de l’Abbaye（クロ・ド・ラベイ） |
| ブドウ品種 | シャルドネ |
| 生産量 | 2015VT：1915本 |
Clos des Belevals
プルミエ・クリュ、ヴェルテュにあるブドウ畑、Le Clos des Belevals（ル・クロ・デ・ベルヴァル）。
Champagne Person（ぺルソン）のクロは、旧修道院（ l’ancienne Abbaye Saint Sauveur）の跡地に作られました。
シャンパーニュは、シャルドネ100%使用のブラン・ド・ブラン、ブルゴーニュ樽を使用。
初ヴィンテージは2006年。
| 名称 | Le Clos des Belevals（ル・クロ・デ・ベルヴァル） |
| 所有者 | Champagne Person（ぺルソン） |
| 所在地 | Vertus |
| 面積 | 1,10 ha |
| シャンパーニュ | Le Clos des Belevals（ル・クロ・デ・ベルヴァル） |
| ブドウ品種 | シャルドネ |
| 生産量 | – |
Clos des Bouveries
プルミエ・クリュ、ヴェルテュ村にあるClos des Bouveries（クロ・デ・ブーヴリー）。
Champagne Duval-Leroy（デュヴァル・ルロワ）の家族にとって歴史のある区画で、平均樹齢60年のシャルドネが植えられています。
シャンパーニュは、100%シャルドネ使用のブラン・ド・ブラン、50％樽発酵、15年瓶熟成。
| 名称 | Clos des Bouveries（クロ・デ・ブーヴリー） |
| 所有者 | Champagne Duval-Leroy（デュヴァル・ルロワ） |
| 所在地 | Vertus |
| 面積 | 3,5ha |
| シャンパーニュ | Clos des Bouveries Premier Cru（クロ・デ・ブーヴリー） |
| ブドウ品種 | シャルドネ |
| 生産量 | 2006年VT：15888本 |
Clos Faubourg Notre Dame
コート・デ・ブランのプルミエ・クリュ、ヴェルテュ村にある「Clos Faubourg de Notre-Dame（クロ・フォーブール・ノートル・ダム）」は、1930年からフルーニー家が所有する畑です。
シャンパーニュは、樹齢60年超のシャルドネを使用したブラン・ド・ブラン、7ヶ月の熟成、9年の瓶熟成。
| 名称 | Clos Faubourg Notre Dame（クロ・フォーブール・ノートル・ダム） |
| 所有者 | Champagne Veuve Fourny（ヴーヴ・フルーニー） |
| 所在地 | Vertus |
| 面積 | 0,29 ha |
| シャンパーニュ | Le Clos Faubourg de Notre-Dame（ル・クロ・フォーブール・ド・ノートル・ダム） |
| ブドウ品種 | シャルドネ |
| 生産量 | – |
コート・デ・バール
Clos Sainte-Sophie
トロワの街の西、モングー村にあるClos Sainte-Sophie（クロ・サント・ソフィー）は、Champagne Jacques Lassaigne（ジャック・ラセーニュ）が所有するブドウ畑です。
明治時代にブドウ栽培・ワイン醸造を学ぶためフランス留学していた日本人がブドウの苗木を持ち帰ったエピソードがある畑です。
ラベルには薄らと「菊の花」が描かれており、留学生たちが師事した農学者が勲章を授与された返礼として、明治天皇に贈るために新たに品種改良をした菊に着想を得たデザインです。
| 名称 | Clos Sainte-Sophie（クロ・サント・ソフィー） |
| 所有者 | Champagne Jacques Lassaigne（ジャック・ラセーニュ） |
| 所在地 | Montgueux（モングー） |
| 面積 | 0,40 ha |
| シャンパーニュ | Clos Sainte-Sophie Brut Nature Blanc de Blancs（クロ・サント・ソフィー ブリュット・ナチュール ブラン・ド・ブラン） |
| ブドウ品種 | シャルドネ |
| 生産量 | – |
Clos du Château de Bligny
シャンパーニュ地方では珍しく「シャトー（城）」を冠した生産者が所有する畑「Clos du Château de Bligny（クロ・デュ・シャトー・ド・ブリニー）」。
2004年にできた新しいクロでは、新たなシャンパーニュ造りに挑戦しています。
主要な3つのブドウ品種（シャルドネ、ピノ・ノワール、ムニエ）に加え、3つの古代品種（アルバンヌ、ピノ・ブラン、プティ・メリエ）を使用した、合計6つのブドウ品種をブレンドしたブリュット・ナチュール（澱抜き後の加糖なし）です。
| 名称 | Clos du Château de Bligny（クロ・デュ・シャトー・ド・ブリニー） |
| 所有者 | Champagne Château de Bligny（シャトー・ド・ブリニー） |
| 所在地 | Bligny（ブリニー） |
| 面積 | 0,89 ha |
| シャンパーニュ | Clos du Château de Bligny（クロ・デュ・シャトー・ド・ブリニー） |
| ブドウ品種 | シャルドネ、ピノ・ノワール、ムニエ、アルバンヌ、ピノ・ブラン、プティ・メリエ |
| 生産量 | 6000本 |
Le Clos Rocher
オーブ県バルノ・シュル・レーニュ村にある畑、Clos Rocher（クロ・ロシェ）。
所有者のChampagne Gremillet（グルミレ）のドメーヌからわずか50メートルの場所に、2013年に作られた新しいクロです。
シャンパーニュは、ピノ・ノワール100%使用のブラン・ド・ノワール。
| 名称 | Clos Rocher（クロ・ロシェ） |
| 所有者 | Champagne Gremillet（グルミレ） |
| 所在地 | Balnot-sur-Laignes（バルノ・シュル・レーニュ） |
| 面積 | 1,40 ha |
| シャンパーニュ | Le Clos Rocher（ル・クロ・ロシェ） |
| ブドウ品種 | ピノ・ノワール |
| 生産量 | – |
よくある質問
- クロで育ったブドウを使用したシャンパーニュは、他のシャンパーニュよりも優れていますか？
-
クロは、シャンパーニュの品質を決めるものではありません。「クロはクロ」であり、それ以上でも以下でもありません。とはいえ、壁で囲んで保護するだけの歴史的理由や価値のあるブドウ畑があるのも事実。クロから生まれるシャンパーニュは、生産量が限定的であるため高値です。近年では単一畑のシャンパーニュ人気も手伝って、さらに価格が高騰している印象です。
- 有名な「Clos Jacquin（クロ・ジャカン）」が前出のリストに含まれていません。
-
コート・デ・ブラン地区のグラン・クリュ、アヴィーズ村のClos Jacquin（クロ・ジャカン）は、Lieudit（リューディ＝伝統的な土地の名称）としてのクロであり、壁などで囲まれたブドウ畑のクロではないことから、本記事のリストに記載していません。
参考文献
本記事の作成にあたり参考にした文献は次のとおりです。
書籍
- François Bonal “CHAMPAGNE”(GRANT-PONT)
- Peter Liem “Champagne : The Essential Guide to the Wines, Producers, and Terroirs of the Iconic Region“(TEN SPEED PRESS)
- Yves Tesson “Chamagne Billecart-Salmon, deux siècles d’aventures” (Tallandier)
オンライン記事
- 各クロを所有するシャンパーニュ生産者の公式サイト
- 各クロのシャンパーニュの日本輸入元の公式サイト
- Club Oenologique “Clos Champagne: single-vineyard offerings from the region’s hallowed plots“
- CHAMPAGNE EVERY DAY “Les Clos – A List of the Walled Vineyards of Champagne“
- MonsieurBulles.com “Les clos en Champagne“
- La Passion du Vin “Les Clos en Champagne“
- La Champagne de Sophie Claeys “Rien n’est trop clos pour la Champagne“
- Le Figaro “Le champagne intra-muros“
- Terre et Vins “Le Clos Colin, botte secrète de La Grande Dame Rosé 2012“
- Schatzi Wines “Hubert Soreau“
- Glugulp! “Hubert Soreau“
- WANDS “勝沼ともゆかりのあるシャンパーニュ南部モングー村のジャック・ラセーニュ“
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