シャンパーニュ地方ランスの「ジャンヌ・ダルク祭り」【2024年版】

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シャンパーニュ地方・ランスの街で、毎年開催されるジャンヌ・ダルク祭り」は、ランス・ノートルダム大聖堂でシャルル7世の戴冠式を実現したジャンヌ・ダルクの功績を称えるお祭りです。

「ジャンヌ・ダルク祭り」の内容と「ランスの街とジャンヌ・ダルク」の歴史的な関わりについて紹介します。

目次

ランスの「ジャンヌ・ダルク祭り」

Fêtes Johanniques 2023 : Reims se met à l’heure médiévale @ Ville de Reims

Fêtes Joaniques(ジャンヌ・ダルク祭り)は、フランス・シャンパーニュ地方ランスで毎年開催されるお祭りです。

1429年7月17日にランス・ノートルダム大聖堂でシャルル7世の戴冠式を行ったジャンヌ・ダルクの功績を称えるもので、ランス・ノートルダム大聖堂を中心に多くのイベントやパレードが開催され、観光客や地元の人々で賑わいます。

筆者

ジャンヌ・ダルク祭りといえば、ロワール地方オルレアンを思い浮かべる人の方が多いかもしれません。ジャンヌ・ダルクの大きな功績といえば、「百年戦争で苦境にあったオルレアンの街を解放したことと」、「シャルル7世の戴冠式を実現したこと」が挙げられます。前者を祝うのがオルレアン版の祭りで、後者を祝うのがランス版の祭りです。

2024年は、5月25・26日に開催

2024年度ジャンヌ・ダルク祭りの公式ポスター @ la ville de Reims

2024年ジャンヌ・ダルク祭りは、5月25日(土)・26日(日)の2日間にわたり行われます。

祭りのハイライトである「パレード」は5月25日(土)夜に行われます。

2024年度ジャンヌ・ダルク祭りの概要

  • 開催日:2024年5月25日(土)、26日(日)
  • 場所:ランス市街、主に「ノートルダム大聖堂」と「サン・レミ聖堂」周辺

【主なイベント】

  • 中世のマルシェ・アトラクション
    • 25日(土)11~21時
    • 26日(日)10~18時
  • パレード
    • 25日(土)21時サン・レミ大聖堂を出発後、ノートルダム大聖堂に到着
  • プロジェクション・マッピング
    • 25日(土)22時サン・レミ聖堂
    • 25日(土)23時ノートルダム大聖堂

>>公式プログラムを見る(フランス語のみ)

最注目の「パレード」

ジャンヌ・ダルク祭りの最高潮は「パレードです。

パレードは、たくさんの人を従えたシャルル7世とジャンヌ・ダルクが、ランスの街に入る様子を再現

馬に乗ったシャルル7世とジャンヌ・ダルク、中世の衣装をまとった従者たちのほか、音楽隊、松明を持ったダンサー、山車なども一緒に街を練り歩き、見る人を楽しませてくれます。

パレードの出発地はサンレミ聖堂到着地はノートルダム大聖堂です。

中世のマルシェ

ジャンヌ・ダルクが生きた「中世」の時代をイメージしたマルシェが開かれます。

革製品などの手工芸品、炭火を使った料理の屋台のほか、中世の音楽やダンスのパフォーマンスも行われます。

参加型のイベントもあり、家族連れも楽しめる内容です。

プロジェクション・マッピング

REGALIA à la Cathédrale de Reims | at the Reims Cathedral @ Moment Factory

パレードの後、ランスのプロジェクション・マッピング「Regalia(レガリア)」が、サンレミ聖堂とノートルダム大聖堂で行われます。

プロジェクション・マッピング開催日時
  • 5月25日(土)22時 サンレミ聖堂
  • 5月25日(土)23時 ノートルダム大聖堂

ジャンヌ・ダルクとランスの街

ジャンヌ・ダルクの経歴

ジャンヌ・ダルク(1412-1431)の生涯は短く、歴史の表舞台に立ったのは、たった2年ほどの間のことです。

中世の時代、百年戦争(1337-1453)の真っ只中に生きたジャンヌ・ダルクの経歴年表は次のとおりです。

1412年フランス・ロレーヌ地方の小さな村、Domrémy(ドンレミ)で生まれる。
1425年約13歳の頃、神の声を聞いたと主張し始める。
1428年オルレアン包囲戦が始まる。ジャンヌはフランス王太子シャルル(後のシャルル7世)に会う決意をする。
1429年2月シャルル王太子と面会し、神の使命を伝える。彼の支持を得る。
1429年4月シャルルから軍隊の指揮を任され、オルレアンへ向かう。
1429年5月オルレアン包囲戦で勝利を収め、街を解放する。
1429年6月ル・マン、ジャンヴィル、トロワなどを解放し、シャルルの戴冠式のための道を切り開く。
1429年7月ランスに到着する。
1429年7月17日ランス大聖堂でシャルル7世の戴冠式が行われ、ジャンヌはその場に立ち会う。
1430年5月コンピエーニュでブルゴーニュ軍に捕らえられる。
1431年1月ルーアンに移送され、異端審問が始まる。
1431年5月29日異端の罪で有罪判決を受ける。
1431年5月30日ルーアンで火刑に処される。
1456年ローマ教皇庁によって再審が行われ、無罪が証明される。
1920年カトリック教会により聖人に列せられる。

ジャンヌ・ダルクとランスの街

ランス市街・フォーラム広場そばに「ジャンヌ・ダルクは1429年7月17日にランスでシャルル7世を戴冠させ、その使命を果たした」と刻まれている

ジャンヌ・ダルクとランスの街の関係は、ジャンヌ・ダルクがランスを訪れ、ノートルダム大聖堂でシャルル7世即位の戴冠式を実現させたことです。

ランス・ノートルダム大聖堂前のジャンヌ・ダルクの騎馬像

1429年7月17日、ランス・ノートルダム大聖堂で戴冠式が執り行われ、フランス国王・シャルル7世として即位しました。

シャルル7世が聖油で聖別され王冠を授かると、ジャンヌ・ダルクはその足元にひざまずいて「高貴なる王よ、今こそ神の望みが成就しました。神は私にオルレアンの包囲を解き、あなたをランスへ導いてこの聖なる戴冠を受けさせ、本当の王であることを示すよう命じられたのです」と述べたと言われています。

筆者

ジャンヌ・ダルクの人生で、いちばん晴れやかな場面の舞台がランスかもしれません。

歴史好きにおすすめ「コテンラジオ」

ジャンヌ・ダルクについて詳しく知りたい方や歴史好きな方には、ポッドキャストの人気番組「コテンラジオ」をおすすめします。

歴史を楽しくわかりやすく語るコテンラジオに「ジャンヌ・ダルク」をテーマにしたシリーズがあります。

筆者

「神からお告げを受けて、フランスを救った」って(一体どういうこと!?)と思いますよね。コテンラジオは、その疑問に答えてくれる解説で(そういうことだったのね!)と理解が深まります。

コテンラジオ【ジャンヌ・ダルク編】 ※ 各種配信メディアで聴取できます。

コテンラジオ内でも参考文献として紹介されている本『少女は、なぜフランスを救えたのか』(池上 俊一著、NHK出版)もおすすめです。

ジャンヌ・ダルクの生涯や時代背景がわかりやすく解説されています。

まとめ

  • シャンパーニュ地方ランスの「ジャンヌ・ダルク祭り」は毎年開催
  • シャルル7世即位の戴冠式をランス大聖堂で実現した功績を称える祭り
  • 主な会場は、ノートルダム大聖堂とサンレミ大聖堂の周辺
  • いちばんの見どころは「パレード」

ランス・ノートル・ダム大聖堂について、別記事で詳しく紹介しています。

「ランス観光1日モデルコース」(2コース)を用意しています。

ランス旅行を考えている方はぜひ活用してください。

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