フランス北東部の街トロワ(Troyes)から車でわずか30分。
緑豊かな田園地帯に、小さくて静かな村 シャウルス(Chaource) があります。
世界的に有名な白カビチーズ「シャウルス A.O.P」の産地として知られ、中世の木組みの家や芸術的な彫刻が残る教会など、見どころがギュッとつまった村は、トロワ観光の前後の寄り道先としておすすめ。
徒歩で巡れる小さな村、シャウルスの観光ポイントを紹介します。

シャウルスはどこにある?
シャウルスは、オーブ県(Aube)の南にある、人口1000人ほどの小さな村です。
トロワ中心部から車で約30分、トロワ観光の前後に少し立ち寄るには良い場所です。
村の中心に車を駐車した後は、徒歩で観光を楽しめます。
AOPチーズ「シャウルス」の本場
村名を冠した白カビチーズ「シャウルス A.O.P」
シャウルス村の名を冠した白カビチーズ「Chaource A.O.P」は、フランスで有名なチーズのひとつ。
中世から受け継がれてきた伝統製法で作られ、1970年にAOC、1996年にAOPに認定されました。
- 牛の全乳を使った白カビタイプのソフトチーズ
- 2つのサイズがある
- グラン(大、450〜700g)
- プチ(小、250〜380g)
- ミルクの甘みとヘーゼルナッツのような香り
- しっとりクリーミーな口当たり
- 最低14日間の熟成を経てからでないと販売できない
筆者クセがないので、万人受けする食べやすいタイプのチーズだと思います。そのまま食べてももちろん良いですが、いつものチーズと置き換えて温かい料理に使っても美味しいです。
チーズ工房「Fromagerie de Mussy」

村の中心から少し離れた場所にあるチーズ工房「Fromagerie de Mussy」。
工房のサイトには「オーブ県で最後の職人チーズ工房」と記載されています。
工房に併設されている直売店では、シャウルス A.O.Pの他、地元特産品(チーズ、ワイン、シードル、リキュール、お菓子)も販売しています。
シャウルス村にあるチーズ工房「Fromagerie de Mussy」の直営店は、自家製チーズはもちろん、地元特産品が豊富。シャウルスに行った際はぜひ。
— LaLaLaChampagne🍾 (@lalalachampagne) November 20, 2025
今回お土産として購入したのは、
🧀シャウルスAOP
🧀近くの村で作るビオのシェーブル
🍎Orth(オルト)産シードル2本(いずれもBRUT) pic.twitter.com/6z2IOoIDvK
筆者観光案内所の女性が「ぜひココに寄っていって。シャウルスだけじゃなく、地元産のシェーブルもすごく美味しいの」と教えてくれました。

Fromagerie de Mussy(フロマージュリー・ド・ミュシー)
住所:30 route de Maisons-les-Chaource, 10210 Chaource
サン・ジャン・バティスト教会

村のシンボルとも言えるのが、12〜13世紀に建てられたサン・ジャン・バティスト教会(Église Saint-Jean-Baptiste)。
外観は素朴ですが、教会に足を踏み入れると繊細な彫刻が施されているのがわかります。
「トロワ彫刻の美術館」と評されるほど、多くの芸術作品が残されています。



ミザン・オ・トンボー(キリスト埋葬)礼拝堂

教会の北側にある小さな礼拝堂には、1515年に制作された「ミザン・オ・トンボー(キリストの埋葬)」が展示されています。
全部で8体の人物像から成り、キリストが墓に納められる場面を描いています。
この作品は専門家から「ヨーロッパで最も胸を打つキリストの埋葬」と称されるほど評価が高いものです。
シャウルス村を歩く

バルタール様式の市場ホール

19世紀、パリの市場建築で流行した「バルタール様式」を取り入れた市場ホールは、れんがとガラスの外観が印象的です。
現在も村のマルシェの会場として利用されています。
Marché de Chaource(シャウルスのマルシェ)
住所:La halle 10210 Chaource
日時:毎週月曜、朝8〜12時
15世紀末の古いアーケード

トロワの街並みのように、シャウルスの村にも古い木組みの建物が残っています。
レ・アロー(les allours)と呼ばれる屋根付き通路が特徴です。
シャウルスで食べる・泊まる
シャウルスにあるレストラン3軒(うち1軒はホテル&レストラン)を紹介します。
どのレストランのメニューを見ても、特産のシャウルスチーズを使用した料理が見つかります。
筆者残念ながら食べたことはありませんが、シャウルスにはレストランが数軒あります。(村の規模からすれば、割と多いかも!)という印象です。
レストラン「L’Auberge sans Nom」

地元食材を使った家庭的なフランス料理を出すレストラン。
シャウルス観光事務所を背にして、左斜め前にあります。
L’Auberge sans Nom(ローベルジュ・サン・ノム)
住所:1 Rue des Fontaines, 10210 Chaource
レストラン&ピザ「Chez Philippe」
メニューには、シャウルスチーズを使用したピザやハンバーガーもあり。
シャウルス観光事務所の目の前にあります。
Chez Philippe(シェ・フィリップ)
住所:1 rue dite Grande rue 10210 Chaource
ホテル&レストラン「Hôtel le Cadusia」


トロワから車で来て、村の入り口にあるホテル&レストラン。
レストランはモダンな内装のビストロで、コースメニューのほかハンバーガーも数種類あります。
シャウルスのチーズを使用した料理も揃っています。
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Hôtel le Cadusia(ホテル・ル・カデュージア)
住所:21 Route de Troyes, 10210 Chaource
シャウルス観光モデルコース
筆者シャウルス観光モデルコースと銘打ちましたが、私が実際に巡ったコースです。食事をしていないので、シャウルス村の滞在時間は1時間未満でした。私はトロワのホテルにチェックインする前に立ち寄りました。トロワ観光をする方は滞在の前後に訪れるのが効率的でしょう。
- サン・ジャン・バティスト教会(L’église Saint Jean-Baptiste)を見学
- 教会横に無料駐車スペースあり。
- 村を散策
- アーケード、市場ホールは教会に隣接。
- 観光事務所(Office de Tourisme)に村の地図あり。
- 食事をする場合は、観光事務所のすぐそばにレストラン、パン屋あり。
- チーズ工房「Fromagerie de Mussy」でお土産を購入
- 村の中心から少し離れているので、車で移動した方が便利。
まとめ|のんびり過ごせる、チーズと中世の村「シャウルス」
- トロワから車で30分の場所にある、シャウルス村
- AOPチーズ「シャウルス」の本場
- チーズ工房での買い物も楽しい
- 中世彫刻が残るサン・ジャン・バティスト教会
- 古いアーケードと市場ホールを散策


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