2021年シャンパーニュ地方で撮影が行われていたフランス映画「CHAMPAGNE ! (シャンパーニュ!)」の公開日と予告編が発表されました。
シャンパーニュ・ファンの方ならば、観てみたいと思う方もいるのではないでしょうか。
フランス、さらに地元シャンパーニュの現地情報をもとに、最新情報をお伝えします。
フランスで2022年6月8日一般公開
フランス映画「CHAMPAGNE ! (シャンパーニュ!)」の予告編とポスターが解禁されました。
予告編とともに、フランスでの2022年6月8日に一般公開されることも明らかになりました。
2021年シャンパーニュ地方で撮影
2021年に行われた映画撮影は、もちろんシャンパーニュ地方で行われました。
行政レベルでの協力はもちろんのこと、撮影場所として実際のシャンパーニュ生産者の施設が使われることも多くあったようです。
SNSや地元紙の情報をもとに紹介します。
「ルクレール・ブリアン」のゲストハウス
映画のメインとなる撮影地に選ばれたのが、モンターニュ・ド・ランスのヴィレ・アルラン(Villers-Allerand)村にある建物「ラ・ヴィラ・デ・トロワ・クロシェ(la Villa des Trois Clochers)」です。
この建物は、シャンパーニュ生産者「ルクレール・ブリアン(Champagne Leclerc Briant)」が所有するゲストハウスです。
ルクレール・ブリアンといえば、有名醸造コンサルタントのエルヴェ・ジュスタン氏がオーナーの1人として参画、また醸造責任者を務めていることで知られるビオディナミのシャンパーニュ生産者です。
エペルネにメゾンを構え、シャンパーニュ通りには試飲可能な室内のテーブル席と屋外のテラス席を併設した「直営店」と「高級B&B」を所有しています。
「エリーズ・ブジー」のブドウ畑
生産本数はわずかながら、初リリース早々、熱心なシャンパーニュ・ファンから高い支持を得ている女性醸造家、エリーズ・ブジー(Elise Bouzy)の畑も撮影地のひとつとして採用されています。
彼女のインスタグラムには、主演のエルザ・ジルベルスタイン(左)と一緒に撮った写真が投稿されています。
2人の手前には、その畑が「ビオロジック栽培」であることを示す札も見えます。
テタンジェ、シャンパーニュ通りも
グラン・デスト地域圏、ランス市、エペルネ市など地元の協力のもと、テタンジェ(Champagne Taittinger)のカーヴ、シャンパーニュ通り(Avenue de Champagne)、ブドウ栽培者組合などでも撮影が行われたといいます。
ヴィニュロンヌと旧友たち、友情を巡るコメディー
ニコラ・ヴァニエ監督作品
監督を務めるのは、ニコラ・ヴァニエ(Nicolas Vanier)氏。1962年セネガル生まれのフランス人。
作家、冒険家としての顔も持っています。
自然をテーマとした作品が多く、フィクション映画には次の6作品があり、日本で公開された作品もあります。
- Belle et Sébastien (2013年、邦題『ベル&セバスチャン』)
- Le Dernier Trappeur(2004年、邦題『狩人と犬、最後の旅』)
- Loup(2008年)
- L’Ecole Buissonnière(2017年、邦題『スクール・オブ・ライフ』)
- Donne-moi des Ailes (2019年、邦題『グランド・ジャーニー』)
- POLY(2020年)
この他にも短編映画やドキュメンタリー映画も多く手がけています。
2020年9月エペルネで、ヴァニエ監督の次回作がシャンパーニュ地方で撮影されることは発表されていました。
シャンパーニュ地方での撮影は2021年5月から7月にかけて行われました。
ヴァニエ監督のインスタグラムの投稿写真に写るカチンコには、「26/05/21 (2021年5月26日)」と書かれています。
主演女優はエルザ・ジルベルスタイン
仏ワイン専門誌「Terre de Vins」が行ったヴァニエ監督へのインタビュー記事よると、「友情のテーマを巡るコメディー」で、「50代を迎えた旧友たちが、ある週末にシャンパーニュで再会する。それが仲間のひとり、ヴィニュロンヌ(女性のワイン生産者)であるロマーヌの家だ」。
このヴィニュロンヌを、エルザ・ジルベルスタインが演じています。
父から家業を引き継ぐたロマーヌは、ブドウ栽培専業からレコルタン・マニピュラン(RM)になり、自分のシャンパーニュ作りを行う。
そしてブドウ栽培法をビオロジックへと移行していくーーというあらすじです。
単にシャンパーニュ地方が舞台になるというだけでなく、世代交代や栽培方法の変更といった、実際のシャンパーニュ生産者が直面するリアルな問題もストーリーに盛り込まれているようです。
また、予告編を見るだけでも、「アッサンブラージュは香水みたいなものよ」「ヴァン・クレールだから泡はないわ」といったセリフが聞こえますし、蔵の中のタンクや、圧搾機も見えて、シャンパーニュの生産なリアルな現場も映っているのがわかります。
脚本は、グザヴィエ・ネモ(Xavier Nemo)氏。
- エルザ・ジルベルスタイン(Elsa Zylberstein)
- フランソワ=グザヴィエ・ドゥメゾン (François-Xavier Demaison)
- ステファン・ド・グルート (Stéphane De Groodt)
- エリック・エルモスニーノ (Éric Elmosnino)
- シルヴィー・テステュー (Sylvie Testud)
- ステフィ・セルマ (Stéfi Celma)
- ヴァレリー・カルセンティ(Valérie Karsenti)
- マリー=ジュリー・ボー(Marie-Julie Baup)
- アンドレ・ペンヴルン(André Penvern)
日本での公開予定は不明
フランス版の予告編が発表された2022年3月31日時点で、映画「シャンパーニュ!」の日本での公開予定は不明です。
フランス映画「ブルゴーニュで会いましょう(仏題:Premiers Crus)」も日本公開されたので、「シャンパーニュ!」も公開されそうな気もしますが、期待を込めて公開のニュースを待ちたいところです。
まとめ
- フランス映画「CHAMPAGNE ! (シャンパーニュ!)」が、2022年6月8日にフランスで一般公開。
- 2021年にシャンパーニュ地方で撮影、実際のシャンパーニュ生産者の設備や畑も使用。
- 監督は、自然をテーマとした作品を得意とするニコラ・ヴァニエ氏。
- 主演女優は、エルザ・ジルベルスタイン氏。
- 50代を迎えた旧友たちがシャンパーニュで再会、友情を巡るコメディー作品。
- 日本での公開は不明(2022年3月31日時点)。
ヴーヴ・クリコ(クリコ未亡人)の生涯を描いた映画『Widow Clicquot』も要チェックです。
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