フランス・シャンパーニュ観光のベストシーズン&イベント

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シャンパーニュ地方を旅行してみたいけれど、ベストシーズンはいつどんなイベントがある?と疑問に思うかもしれません。

せっかく観光するのなら、良いタイミングを選びたいもの。

シャンパーニュ地方を訪れるベストシーズンと、シャンパーニュ地方の観光イベントについて詳しく紹介します。

目次

旅行のベストシーズンはいつ?

フランス・シャンパーニュ地方を観光旅行する際のベストシーズンは4月から10月末までが目安です。

一方、オフシーズンは年末年始から2月末です。

シャンパーニュ旅行する時期
  • ベストシーズン:4月〜10月末
    • 観光向けプログラムが充実している
    • 観光地・飲食店の営業日時が長い
  • オフシーズン:年末年始〜2月末
    • 冬季休業の観光施設が多い(大手メゾンのセラー見学、有名ホテル・レストランなど)
筆者

4月はまだ肌寒い天気が多く、復活祭の日付次第で年によって観光客の増減がある印象です。気候も良い5月〜10月末が特におすすめ。冬は休業する観光施設が多くあります。特に年末年始休暇を利用してシャンパーニュ地方に来る方は、事前に施設の営業状況をしっかりと確認してください。明確な予定がある場合は別ですが、年越しはおすすめしません。

季節ごとの「気温」や「服装」については、別記事で詳しく紹介しています。

シャンパーニュ地方の観光イベント

シャンパーニュ地方で行われる主な観光イベントを下表にまとめました。

下表の日付は、特記がない限り「2024年の日付」です。

シャンパーニュ地方の観光イベント

日付イベント
1月13日聖ヴァンサン祭り
(エペルネ)
4月13〜16日【プロ向け】プランタン・ド・シャンパーニュ
(ランス、エペルネ)
5月17日〜9月22日ヴィニャール
5月25〜26日ジャンヌ・ダルク祭り
(ランス)
7月
(※2025年)
アンリ4世祭り ※隔年開催
(アイ)
7月14日ソワレブランシュ
(エペルネ)
7月20~21日シャンパーニュ街道祭り
(オーブ地区)
9月21〜22日ヨーロッパ遺産の日
10月25日シャンパーニュデー
11月27日〜12月29日クリスマスマーケット
(ランス)
12月13〜15日アビ・ド・リュミエール
(エペルネ)
筆者

イベント参加を目的に来る方はもちろん、イベントのタイミングとフランス滞在が重なる方は、旅の計画の参考にしてください。パリからの日帰りまたは1泊旅行にもおすすめします。

1月:観光オフシーズン

1月の日照時間は短く、朝晩の気温は氷点下になることも珍しくありません。

観光オフシーズンのため、セラー見学を休業するメゾンもあります。

オフシーズンを利用して、冬季休業を取るレストランやホテルもあります。

旅行を考えている方は、事前に観光施設の営業状況を調べておきましょう。

筆者

終日天気は薄暗く、人通りも少ないので、淋しい季節です。営業している観光施設は少ないですが、小規模なシャンパーニュ生産者の訪問を希望する場合、生産者の時間が許せば、アポを取って訪問することができます。

聖ヴァンサン祭り

毎年1月22日はSaint Vincent(サン・ヴァンサン)の日です。

サン・ヴァンサン(聖ヴァンサン)は、ヴィニュロン(ブドウ・ワインを作る人)の守護聖人。

当日はシャンパーニュ生産者が村単位で集まり、教会でミサを執り行い、友人や家族で食事を取る習慣があります。

また聖ヴァンサンの日前後の週末には、シャンパーニュの生産者がひとつの街に集結。

伝統衣装を身に着けたヴィニュロンの家族が、各村のプレートを掲げて街を練り歩きます。

筆者

シャンパーニュ生産者のためのお祭りで、観光客が楽しめるのはパレードのみです。

2月:引き続き閑散期

1月に引き続き、2月も観光はオフシーズンです。

旅行を計画する際は、観光施設の営業状況を忘れずに調べてください。

筆者

オフシーズンならではのメリットもあります。繁忙期は予約が取りにくいレストランでも、席に余裕があることも多いです。また、高級ホテルが特別価格を出すこともあります。ホテルスティを楽しみたい方にとっては朗報でしょう。

3月:少しずつ観光が再開

3月に入ると、冬季休業していたセラー見学を再開するメゾンが増えてきます。

日本で暮らす人の感覚では、まだ「冬」の天気の日がほとんどです。

筆者

メゾンによっては、3月時点での営業日・時間を限定していますから、事前確認を忘れずにしましょう。

4月:復活祭から観光が本格化

復活祭(イースター)の日は年によって違いますが、4月にある場合、復活祭の週末から観光客が増えます。

筆者

イースターの週末は、ホテル・レストランの予約が取りにくくなります。旅行を計画している方は、早めの予約をおすすめします。観光客は増えるにも関わらず、日曜・月曜は定休日のレストランが多いので気を付けてください。

【プロ向け】プランタン・デ・シャンパーニュ

次回開催予定は、2025年4月12日(土)〜4月15日(火)

プランタン・デ・シャンパーニュ(Printemps des Champagnes)は、主に小規模なシャンパーニュ生産者によって構成されるグループが主催するシャンパーニュの試飲会が集中する期間の総称。

ワイン輸入業者、ソムリエ、ワインジャーナリストなど、「シャンパーニュに携わるプロフェッショナル」が世界中から訪れます。

すべての試飲会はプロ向け(ワイン業)のため、一般の方は参加できません。

参加を希望するプロの方は、各試飲会に事前登録する必要があります。

筆者

「プランタン・ド・シャンパーニュ」の期間は、ランス・エペルネの宿泊施設・レストラン予約は難しくなります。旅行者が知っておいた方が良い点なので、観光イベントではありませんが紹介しておきます。

5月:行楽シーズン

5月、日本は大型連休ゴールデンウイークがありますが、フランスを含むヨーロッパは祝日が多い月です。

過ごしやすい陽気になり、観光客も増える季節。

観光シーズンが本格化します。

筆者

5月1日メーデーの祝日に旅行予定の方は、食事の計画を特に綿密に。閉まるレストラン・店が多いため、最悪「食べそびれる」ことがあります。村のホテルに宿泊、レストランがどこも開いていないため「夕食抜き」になったお客さまを知っています。ご注意ください。

ヴィニャール

2024年5月17日〜9月22日

フランス語の「Vigne(ブドウ畑」と「Art(芸術)」を組み合わせた名称が示すとおり、Vign’Art(ヴィニャール)」は、シャンパーニュ地方のブドウ畑に、現代アートを配置する試み

2024年で、5回目の開催となります。

筆者

シャンパーニュを旅行中に(これなんだろう?)というオブジェに出くわしたら、意外とヴィニャールの作品かもしれません。作品1つ1つを見学に行くことは難しいかもしれませんが、興味のある方は公式インスタグラムをチェックしてみてください。

Vign’Art(ヴィニャール)

ジャンヌ・ダルク祭り

2024年5月25日(土)・26日(日)開催

ランスでは、毎年「ジャンヌ・ダルク祭り」が開催されています。

ランス・ノートルダム大聖堂でシャルル7世の戴冠式を実現したジャンヌ・ダルクの功績を称えるもの。

中世の時代を再現したパレードやマルシェが行われます。

筆者

ジャンヌ・ダルク祭りといえば、オルレアンの方が大規模かつ長い歴史を誇るため有名ですが、ランス版も大勢の人で賑わいます。

6月:爽やかな季節

6月は、暑すぎず爽やかな天気。

施設の混雑も少なく、観光しやすい月です。

筆者

5月の連休と7・8月のバカンス本番の谷間にあたるせいか、6月の観光は落ち着いている印象です。週末を除けば、観光施設はそれほど混雑していません。とはいえ、メゾン見学は早めの予約を忘れずに。

7月:夏休みのスタート

フランスの子供たちは6月から夏休みが始まっていますが、フランスの大人たちの夏休みが本格的にスタートするのは、フランス革命記念日(7月14日)以降が一般的な考え方。

バカンスの状況は、フランスの近隣国も同様です。

週末だけでなく、観光施設やレストランによっては、平日でも予約を取るのが難しくなります。

希望の行き先がある方は、とにかく早めの予約を心がけてください。

アンリ4世祭り(2025年)

2025年7月5日(土)・6日開催予定

2年に1回、7月最初の週末、アイ村で開催される「Fête Henri IV(アンリ4世祭り)」

「アイのワイン」を愛したアンリ4世に敬意を表して行われる祭りです。

ワインと言っても、アンリ4世の時代は、シャンパーニュの製造はまだ行われておらず、アイ産ワインはスティルワイン(泡のないワイン)として評判を呼んでいました。

祭りは、シャンパーニュとともに、音楽、パレード、ショーを楽しむことができます。

筆者

2024年開催のはずでしたが、1年延期されて2025年開催予定です。

ソワレ・ブランシュ

2024年7月14日(日)

毎年7月14日、エペルネ・シャンパーニュ通りで開催。

ソワレ・ブランシュは、車両通行止めにしたシャンパーニュ通りで、シャンパーニュ、ピクニック、音楽、花火とともに、夏の夜を楽しむイベント。

ソワレ・ブランシュ(=白い夜)の名前のとおり、参加者は「白い服」を着用します。

筆者

年々、外国人観光客の参加が増えています。フランス滞在が重なる方は、白い服を着てぜひ出かけてみてください。

シャンパーニュ街道祭り

2024年7月20日(土)・21日(日)

La route du Champagne en fête(シャンパーニュ街道祭り)は、シャンパーニュ地方オーブ地区で行われる一般向けのイベント。

イベントの週末は、シャンパーニュ生産者がドメーヌを開放、参加者はシャンパーニュを楽しむことができます。

オーブ地区内のエリアや村を限定するため、毎年場所が変わるのも参加者を惹きつける理由のひとつ。

筆者

残念ながら、私は参加したことがありません。2024年に参加したベルギーのお客さんに話を聞いたところ「とても楽しかった。思った以上に外国人観光客が多かった。来年もまた行きたい」と話していました。

オーブ地方トロワまでの行き方は、別記事で紹介しています。

8月:バカンス&観光は最盛期

フランスは夏のバカンスの真っ只中。

とはいえ、大手メゾンの観光向けセラー見学は営業中で、連日観光客で賑わいます。

一方、小規模生産者は、8月にバカンスを取ることが多く、連絡がつかない・見学ができないことが多いでしょう。

その年の天候によって違いますが、ブドウ収穫の開始は8月下旬から9月上旬になることが多いです。

シャンパーニュ生産者はバカンスから戻ると、収穫の準備で忙しくなります。

筆者

小さな生産者でも観光に注力している所は、8月に営業している場合もあります。

9月:収穫真っ盛り

シャンパーニュ生産者は収穫作業で忙しい季節です。

旅行者は、シャンパーニュの収穫・圧搾作業を実際に見学してみたいと思うかもしれません。

しかし、見学希望者の受け入れ状況は、シャンパーニュ生産者によって異なります。

収穫に忙しいから、見学は無理!

訪問を断る生産者もいれば、

年に一度の収穫は特別な期間、見においでよ!

と(少数派だと思いますが)訪問を歓迎する生産者もいます。

筆者

シャンパーニュ生産者によっては、観光客向けに「収穫・圧搾作業の見学」や「収穫作業体験」の企画を用意しています。

ヨーロッパ遺産の日

2024年9月21日(土)・22日(日)開催

Journées européennes du patrimoine(ヨーロッパ遺産の日)は、歴史的な建造物を一般に無料公開する日です。

通常は一般公開していない建物を見学したり、施設によっては特別な講演会・見学ツアーを実施します。

筆者

この日だけ見学できるシャンパーニュ関連施設もあります。旅行時期が重なる方は検討してみても良いかもしれません(※見学には予約が必要)。

主なシャンパーニュ関連施設
  • Hôtel de ville d’Epernay(エペルネ市庁舎@エペルネ、※モエ・エ・シャンドンのオーナーの旧邸宅)
  • La Maison de la Champagne(シャンパーニュ委員会本部@エペルネ)
  • Hôtel de Brimont(Champagne Jacquart@ランス)

10月:ブドウ畑は紅葉

観光におすすめのシーズンに、ブドウ畑に行くと、ブドウ木には「葉」がついています。

新緑も、ブドウの房が実る収穫期も美しいですが、10月頃の「紅葉」は格別な美しさがあります。

シャンパーニュ・デー

2024年10月25日(金)開催

毎年10月の第4金曜日。

「この日にシャンパーニュをみんなで飲もう!」という世界的なムーブメントで、特にSNS上で盛り上がりを見せますが、シャンパーニュ地方で特別な催しが行われる訳ではありません。

とはいえ、シャンパーニュデーを好機と捉えて、生産者を招くイベントを開く飲食店もあります。

筆者

正直なところ、シャンパーニュの地元で「シャンパーニュ・デー」はあまり盛り上がっていません。

11月:冬季営業へ

11月になると、観光客の数が減り始めるため、施設によっては営業日時を縮小、冬季営業時間に変更します。

クリスマス・年末年始用のシャンパーニュを購入する人が増える季節です。

筆者

特に週末は、フランス人はもちろん、ベルギーやオランダ、北欧などから車で来て、ケース単位でシャンパーニュを購入する人が多いです。

クリスマス・マーケット

2024年11月27日(水)〜12月29日(日)

アルザス地方ストラスブルグ、コルマールに次ぐシャレ(出店)の数を誇るランスのクリスマス・マーケット(マルシェ・ド・ノエル)。

クリスマスらしい商品を揃える店はもちろん、ランスならではのシャレも並びます。

12月:年末年始に注意

カレンダーによりますが、クリスマス直前で年内営業を終了する観光施設・レストラン・商店があります。

クリスマス・イヴ12月24日とクリスマス12月25日は、年中無休のホテル以外は休業と考えてください。

クリスマス明けから年末年始も営業する施設や店はありますが、営業日時を予めよく確認しておきましょう。

レストランによっては、クリスマスや大晦日に特別メニューを用意している店がありますが、事前予約が必要です。

筆者

クリスマスや大晦日にシャンパーニュは付き物のためか(シャンパーニュの地元は盛り上がっているに違いない!)と信じる観光客に時々出会います。クリスマスから年末年始にかけてのシャンパーニュ地方はランス

アビ・ド・リュミエール

2024年12月13日(金)〜15日(日)

Habits de Lumière(アビ・ド・リュミエール)は、毎年12月第2金曜の週末、エペルネのシャンパーニュ通りを中心に行われる冬のイベント。

冬の夜空の下、イルミネーションに彩られた街で、訪れた人々はシャンパーニュと音楽を楽しみます。

筆者

日本人観光客を見かけることは少ないですが、欧州の観光客のリピーターが多く、帰る前に翌年のホテル予約を済ませてしまいます。訪問を希望する方は、宿泊先を早めに確保してください。

ベストシーズンは4月〜10月末

  • フランス・シャンパーニュ地方の観光シーズンは4月〜10月末
  • 4月は肌寒いことも多いので、5月〜10月が気候的におすすめ
  • 季節によって、観光施設の営業状況が違うため、旅行前の確認・予約を忘れずに
  • 年末年始は、休業する観光施設・レストラン・店が多いので特に注意

電車で観光する方のために、SNCF(フランス国鉄)のTGV・在来線のチケットの購入方法を別記事で紹介しています。

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