毎年12月第2金曜日の週末、エペルネの街を光で彩るイベント「Habits de Lumière(アビ・ド・リュミエール)」が行われます。
アビ・ド・リュミエールは、街の目抜き通りであり、世界遺産でもある「シャンパーニュ通り(Avenue de Champagne)」を中心に開催されます。
メインイベントは、金・土曜の夜。
シャンパーニュ通りに軒を連ねる各メゾンが特別に夜間営業、シャンパーニュ、イルミネーション、音楽で来場者をもてなします。
アビ・ド・リュミエールの魅力を詳しく紹介します。
Habits de Lumièreとは
エペルネで、例年12月第2金曜の週末(金・土・日)の3日間に行われるイベント「Habits de Lumière(アビ・ド・リュミエール)」。
街の目抜き通りで、世界遺産「シャンパーニュ通り(Avenue de Champagne)」を中心に、街のあちらこちらが光で彩られます。
シャンパーニュ通りにあるメゾンは、アビ・ド・リュミエール期間中の金・土曜の2夜限定で夜間営業。
各メゾンが趣向を凝らして、シャンパーニュ、イルミネーションと音楽で、来場者を楽しませてくれます。
- シャンパーニュ:金・土曜限定で、特別夜間営業。来場者はシャンパーニュを飲むことができます。
- イルミネーション:メゾンが趣向を凝らした美しいイルミネーションで彩られます。
- 音楽:ジャズやロックの生歌・生演奏もあれば、DJによるクラブミュージックを流すメゾンもあります。
2013年以来、毎年このイベントに訪れています。その経験をもとに、プログラムの傾向を紹介します。
主な見どころは、金・土曜夜
アビ・ド・リュミエールの主なイベントは、金・土曜日、2日間の夜です。
大手メゾンが夜間特別営業
シャンパーニュ通りに並ぶ生産者が、この週末だけ、夕方から日付が変わる前頃まで夜間特別営業を行います。
通りに面した門を開放、シャンパーニュをグラス販売します。単にシャンパーニュを飲むだけに終わらず、音楽も楽しめます。
例えば、モエ・エ・シャンドンは特設テントを設置、カウンターに並ぶグラス、DJの音楽、踊る人たちで、テント内はクラブのような熱気。
通常は昼でさえも一般公開していないポル・ロジェは、女性歌手と生バンドのステージを用意、ジャズを基調とした少し艶やかな雰囲気に包まれます。
他にも、往年のヒット歌謡曲を流し続ける生産者もあれば、EDM(エレクトロニック・ダンス・ミュージック)が中心の生産者もあります。
プロジェクション・マッピング
エペルネ市庁舎(Hotêl de Ville)には、プロジェクション・マッピングが投影されます。
外観の特徴をうまく使いながら、大人から子供まで楽しめる内容で、もちろんシャンパーニュも毎回登場。
19時頃の市庁舎前は通り抜けるのも難しいほどに人で溢れかえります。
映像は数十分ごとに繰り返し流れているので、もう少し後に時間をずらして見るのがおすすめです。
シャンパーニュ通りでパレード
趣向を凝らしたパレードも、注目のひとつ。
テーマに沿った、衣装に扮したダンサーが、山車と一緒にシャンパーニュ通りを上っていきます。
Champagne De Castellane の塔がすぐそばに見えるロータリー、シャンパーニュ広場(Place de Champagne)に到着すると、そこからクレーン車を使って、空中で舞う演出もあります。
冬空に打ち上がる花火
シャンパーニュ広場での演舞が終わると、花火打ち上げの時間です。
Champagne Mercier(シャンパーニュ・メルシエ)の駐車場付近に、花火見物の人たちが集まります。
音楽と一緒に花火を楽しむのがフランス流。
花火といえば、日本では夏をイメージしますが、冬の夜空に打ち上がる花火も良いものです。
土・日曜には朝開催のイベントも
メインとなるのは、金・土曜の夜ですが、土・日の朝にもイベントが用意されています。
土曜朝、星付シェフたちが調理
土曜日は、シャンパーニュらしく「食」のイベントが目白押し。
土曜朝市があるサン・チボー通り(rue Saint-Thibalt)の特設テントに、エペルネとランスを中心とした地元シェフたちが集結、シャンパーニュに合う一皿をその場で調理します。
来場者は、シャンパーニュと料理の美味しい組合せを試食することができます。
その他にも、子供向け「製菓コンクール」や、「シャンパーニュと料理のペアリング」を探究するアトリエなども企画されています。
日曜朝、クラシックカー400台が集結
日曜日の朝は、シャンパーニュからは少し外れますが、恒例のイベントがあります。
係留気球が目印の大きな駐車場、Parking Charles-de-Gaulle に、クラシックカー約400台が集結。
個人所有のクラシックカーに混ざって、大手メゾンのロゴが入った車もいくつかあります。
シャンパーニュ通りをクラシックカーが走り抜けるパレードは、車のファンならずとも楽しめます。
【2023年】アビ・ド・リュミエール(12月8~10日開催)
2023年度アビ・ド・リュミエールは、12月8日(金)、9日(土)、10日(日)の3日間に開催されます。
Habits de Lumière(アビ・ド・リュミエール)
- 開催期間:2023年12月8日(金)~10日(日)
- 開催場所:フランス・エペルネ、シャンパーニュ通り(Avenue de Champagne)を中心とした市街地
公式プログラムはこちら(仏・英語)
エペルネの冬祭り「アビ・ド・リュミエール」は、いよいよ来週12月8(金)〜10日(日)です。いまエペルネ市から、今年のプログラムが届きました。
— LaLaLaChampagne🍾 (@lalalachampagne) November 29, 2023
「いつも以上に素晴らしいわよ!」と観光事務所のディレクターが話してくれました。毎年楽しみにしていますが、いっそう楽しみです🥰 pic.twitter.com/0vJ1zegKTu
アビ・ド・リュミエールの注意点
宿泊先をできるだけ早く予約する
例年、アビ・ド・リュミエール開催期間中、エペルネのホテルの予約状況は満室状態になります。
リピーター客は、宿泊時に翌年の予約を済ませていくほどです。
来訪を考えている場合は、できるだけ早く宿泊施設を予約してください。
エペルネの宿泊予約が難しい場合は、ランスやシャロン・アン・シャンパーニュでの宿泊がおすすめです。
レストランに行きたい場合も、早めの予約は必須です。
特別価格でランスとの往復電車が運行
イベント期間中の金・土曜日の2日限定で、次の2つの区間で特別乗車券(5€)が発売されます。
2023年も、特別乗車券(5€)が販売されます。
SNCF アビ・ド・リュミエール特別乗車券
- 料金:往復5€
- 区間:TER(ローカル線)の2区間のみ有効
- ランス~エペルネ(各駅停車)
- エペルネ~シャロン・アン・シャンパーニュ
- 臨時の終電:
- ランス行きは、金・土曜とも、エペルネ23:00発
- シャロン・アン・シャンパーニュ行きは、金曜エペルネ22:59発、土曜エペルネ21:59発
駅に設置されている券売機で切符を購入する場合は、「Habits de Lumière」の切符を選んでください。区間(例:ランス〜エペルネ)を選ぶと通常料金になるはずです。ちなみに、ランス〜エペルネ間は片道8,10€、シャロン・アン・シャンパーニュ〜エペルネ間は片道7,90€です(※いずれも2023年12月現在の正規運賃)
車移動はおすすめしません
期間中、エペルネまで車で来ることは、おすすめしません。
期間中は、街のあちらこちらで駐車禁止や交通規制が増えるからです。市街でいちばん大きな駐車場も、期間中のイベント用に駐車が制限されます。
エペルネ市民や通勤者も、この期間中の車利用に不便を感じるほどです。
市街の駐車場も不足するので、駐車場探しは難しいでしょう。
入場前に荷物・身体検査あり
金・土曜の夕方以降、シャンパーニュ通りの入口で、安全対策としての荷物・身体検査が行われます。
男女別の列に並んでください。
係員が、鞄の中身を見て、身体に軽く触れて、危険物の所持がないか確認します。
シャンパーニュ通りにつながる横道からは入場することができないので、注意してください。
防寒対策を忘れずに
この季節、夜の気温は氷点下になることもあります。
特に屋外での立ち飲みや見学中に「底冷え」してくるので、寒さに弱い方は暖かいタイプのブーツや靴の中敷タイプのホットカイロなど、足元の防寒対策を忘れずに。
まとめ
- エペルネの冬祭り「アビ・ド・リュミエール」は、毎年12月第2金曜の週末に開催
- 2夜(金・土)限定で、シャンパーニュ通りのメゾンは夜間営業を行う
- 各メゾンが趣向を凝らし、シャンパーニュ・イルミネーション・音楽で来場者を楽しませる
- 他にも市庁舎のプロジェクション・マッピング、シャンパーニュ通りのパレード、花火など
- 日曜朝は、エペルネに集結したクラシックカーが、街をパレード
- エペルネ市街の宿泊先・レストランはどこも満席になるので、早めの手配が必須
- 特別乗車券(往復5€)が発売されるので、ランスなどから電車での移動がおすすめ
エペルネの観光情報は、下の記事で詳しく紹介しています。
アビ・ド・リュミエールと同時期に、ランスの街では、マルシェ・ド・ノエル(クリスマス・マーケット)が開かれています。
コメント
コメント一覧 (2件)
初めまして昨年11月より主人のパリ転勤に帯同致しまし。ちょうどオヴニー新聞でエペルネー を知り、こちらのサイトに辿り着きました。拝読してとても詳細に説明されているので、益々興味が沸き、ぜひ今年のアビ・ド・リュミエールに行ってみようと思っています。今年は12月13日ですね。この日に子連れ(9歳15歳)4人で宿泊出来る良いホテルを探していますが、どこかおすすめはございませんか?
こんにちは。
サイト訪問ありがとうございます。
記事にあるとおり、アビ・ド・リュミエールの週末は、ホテル・レストランともいっぱいになります。
立地や予算に合ったホテルをできるだけ早く予約することをおすすめします。
ホテル選びは、よろしければ次の記事を参考にしてください。
https://lalalachampagne.com/visit-epernay/#index_id39
「子連れ」というポイントでおすすめは特にありませんが、
記事中のコメントを参考にして頂けると幸いです。