フランス・シャンパーニュ地方にある3つの世界遺産

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フランス・シャンパーニュ地方にはユネスコが登録する世界文化遺産が3つあります。

世界遺産巡りが目的の旅をする方もいれば、せっかくシャンパーニュ地方を旅するのだから世界遺産も訪れたい方もいるでしょう。

シャンパーニュ地方にある世界遺産の概要とアクセスを紹介します。

目次

フランス・シャンパーニュ地方の世界遺産

フランス・シャンパーニュ地方には、UNESCO(ユネスコ)に登録された世界文化遺産が3つあります。

シャンパーニュ地方、3つの世界文化遺産

3つ目の「フランスのサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路」はフランス国内の巡礼地に対する世界遺産ですが、その登録遺産のうちシャンパーニュ地方にある巡礼地について紹介します。

ランスのノートルダム大聖堂、サンレミ旧大修道院及びトー宮殿

1991年に登録されたユネスコ世界文化遺産「ランスのノートルダム大聖堂、サンレミ旧大修道院及びトー宮殿」の概要は次のとおりです。

ランスのノートルダム大聖堂、旧サン・レミ大修道院およびトー宮殿

13世紀の新しい建築技術を見事に使用、彫刻装飾が建築要素が調和したランスのノートルダム大聖堂はゴシック芸術の傑作のひとつである。11世紀の美しい身廊が残る旧修道院には、フランス王の聖別を確立したランス大司教・聖レミ(440-533)の遺骸が安置されている。戴冠式で重要な役割を果たした元大司教宮殿であるトー宮殿は、17世紀にほぼ全面的に改築された。

引用:UNESCO(フランス語原文を筆者が和訳)

名称の通り、次の3つの場所が世界遺産として登録されています。

1991年に登録されたランスの世界遺産3つ
  1. ノートルダム大聖堂(Cathédrale Notre-Dame)
  2. サンレミ旧大修道院(Ancienne abbaye Saint-Rémi)
  3. トー宮殿(Palais du Tau)

ノートルダム大聖堂

ランス・ノートルダム大聖堂(Cathédrale de notre dame de Reims)
ランス・ノートルダム大聖堂(Cathédrale de notre dame de Reims)

ランスのランドマーク「Cathédrale Notre-Dame de Reims(ランス・ノートルダム大聖堂)」。

「ゴシック建築の傑作」であるとともに、「歴代フランス国王の戴冠式」を執り行った場所として有名です。

彫像「微笑みの天使」、マルク・シャガール作のステンドグラスなど、見どころが多いランス大聖堂は、ランス観光には外せない名所です。

Cathédrale Notre-Dame de Reims(ランス・ノートルダム大聖堂)

住所:Place du Cardinal Luçon, 51100 Reims

アクセス:パリ東駅からランス駅までTGVで45分、ランス駅から徒歩14分

筆者

ランス・ノートルダム大聖堂は、建築・芸術としての価値のみならず、フランス史においても要所。ランス観光では必見です。ノートルダム大聖堂の見どころをまとめた別記事がありますので、ぜひご覧ください。

サンレミ旧大修道院

サンレミ聖堂

Basilique Saint-Remi(サンレミ聖堂)
Basilique Saint-Remi(サンレミ聖堂)

Basilique Saint-Remi(サンレミ聖堂)は、11世紀に建てられたロマネスク=ゴシック様式の聖堂です。

この聖堂には、498年にクロヴィス王に洗礼を授けた司教・聖レミ(サンレミ)の聖遺物と「聖なるアンプル(聖油壺)」が納められています。

Basilique Saint-Remi(サンレミ聖堂)

住所:1 rue Simon, 51100 REIMS

アクセス:パリ東駅からランス駅までTGVで45分、ランス駅から徒歩34分

サンレミ修道院博物館

旧サンレミ大修道院の回廊と噴水(Le cloître et sa fontaine)(画像引用:Wikipedia”Musée Saint-Remi de Reims“)

17〜18世紀に建てられた l’ancienne abbaye Saint-Remi(サンレミ旧大修道院)の建物が世界遺産として登録されています。

現在、サンレミ旧大修道院の建物は博物館として一般公開されています。

博物館では、先史時代からルネサンス期までのランス(Reims)の歴史に関わる重要なコレクションを収蔵、次の4つのテーマについて展示・紹介しています。

サンレミ修道院博物館が扱う4つのテーマ
  • 修道院の歴史
    1709年に造られた回廊を中心に構成される修道院の建物を見学しながら、その歴史をたどる
  • ガロ=ローマ時代のランス
    古代「デュロコルトルム(Durocortorum)」として知られ、ベルギカ属州の帝国州都であり、ローマ総督の居住地であった都市の歴史を紹介する
  • 地域の考古学
    先史時代から16世紀までのコレクションを展示、地域の考古学的発見や文化の変遷を辿る
  • 軍事史
    ガリア戦争から1870年戦争まで、フランスの戦史と密接な関わりを持つランスの軍事的歴史を振り返る

Musée-Abbaye Saint-Remi(サンレミ修道院博物館)

住所:53 rue Simon, 51100 REIMS

アクセス:パリ東駅からランス駅までTGVで45分、ランス駅から徒歩34分

トー宮殿

アンリ・ドヌー公園から見たトー宮殿とその聖堂(Le Palais du Tau et sa chapelle vue depuis le jardin Henri-Deneux)(画像引用:Wikipedia”Palais du Tau (Reims)“)

ノートルダム大聖堂に隣接する「Palais du Tau(トー宮殿)」は、ランス大司教の公邸であり、中世からフランス革命期まで教会の高位聖職者が居住や公務を行う場所でした。

ノートルダム大聖堂でフランス国王の戴冠式が終わると、トー宮殿では祝宴や公式行事が催されました。

現在、トー宮殿は博物館として一般公開され、ノートルダム大聖堂が所蔵する宝物や聖遺物、歴代王の戴冠行事に関する資料などが展示されています。

Palais du Tau(トー宮殿)
住所:2 place du Cardinal Luçon 51100 Reims

アクセス:パリ東駅からランス駅までTGVで45分、ランス駅から徒歩14分

※工事中。一般見学は、2025年再開予定です。

シャンパーニュの丘陵、メゾンとカーヴ

2015年に登録されたユネスコ世界文化遺産「シャンパーニュの丘陵、メゾンとカーヴ」の概要は次のとおりです。

シャンパーニュの丘陵、メゾンとカーヴ

17世紀に始まった瓶内二次発酵による発泡性ワインの製法が開発され、19世紀初頭までに早期の工業化へと至るまでの過程が展開された場所である。この世界遺産は3つの異なる要素で構成される:オーヴィレ、アイ、マルイユ=シュル=アイの歴史的なブドウ畑、ランスのサン・ニケーズの丘、そしてエペルネのシャンパーニュ大通りおよびフォール・シャブロル。これら3つの要素―歴史的な丘陵が形成する供給源(ブドウ畑)、生産拠点となる地下貯蔵庫(カーヴ)、そして販売の場(シャンパーニュ・メゾン)は、シャンパーニュの生産工程全体を反映している。この世界遺産は、どのようにしてシャンパーニュ生産が非常に特化した職人的活動から大規模な農工業的ビジネスへと進化したかをはっきりと示している。

引用;UNESCO(フランス語原文を筆者が和訳)

ワインとしてのシャンパーニュの主産地・マルヌ県にある次の3つが、この世界遺産の主な要素です。

シャンパーニュの丘陵、メゾンとカーヴ
  1. 歴史的なブドウ畑(オーヴィレ、アイ、マルイユ・シュル・アイ)
  2. サン・二ケーズの丘(ランス)
  3. シャンパーニュ通り(エペルネ)

「瓶内二次発酵」という醸造工程を経て造られるワイン産地としてのシャンパーニュ地方全体を世界遺産として見ることができますが、リストに登録された遺産は下表のとおりです。

所在地登録遺産名
Hautvillers
オーヴィレ
Coteaux d’Hautvillers
オーヴィレの丘陵
Caves coopératives d’Hautvillers – Underground
オーヴィレの共同カーヴ(地下)
Cave Thomas – Underground
カーヴ・トマ(地下)
Aÿ
アイ
Coteaux d’Aÿ
アイの丘陵
Cave d’Aÿ – Underground
アイのカーヴ(地下)
Mareuil-sur- d’Aÿ
マルイユ・シュル・アイ
Coteaux de Mareuil-sur- d’Aÿ
マルイユ・シュル・アイの丘陵
Cave de Mareuil-sur- d’Aÿ – Underground
マルイユ・シュル・アイのカーヴ(地下)
Reims
ランス
Colline Saint-Nicaise
サンニケーズの丘
Caves Pommery, Ruinart, Veuve-Cliquot, Charles Heidsieck – Underground
ポメリーとルイナール、ヴーヴ・クリコ、シャルル・エドシックのカーヴ(地下)
Caves Taittinger – Underground
テタンジェのカーヴ(地下)
Caves Martel – Underground
マーテルのカーヴ(地下)
Epernay
エペルネ
Avenue de Champagne
シャンパーニュ通り
Fort Chabrol
シャブロール要塞
Caves de l’avenue de Champagne – Underground
シャンパーニュ通りのカーヴ(地下)
引用:UNESCO
筆者

「シャンパーニュ地方は世界遺産」という見方が一般的ですが、より厳密にリストに登録されている遺産を見ると、大半が「大手メゾンが集中するエリア・遺産」といえるでしょう。

オーヴィレ

Hautvillers(オーヴィレ)で登録されている遺産は次の3つです。

オーヴィレ村の登録遺産3つ
  • オーヴィレの丘陵
  • オーヴィレの共同カーヴ(地下)
  • カーヴ・トマ(地下)

オーヴィレの丘陵

オーヴィレール修道院、聖サンデュルフ教会(Église abbatiale Saint-Sindulphe d’Hautvillers)
オーヴィレ修道院

オーヴィレ修道院は、シャンパーニュ地方のワイン造りの歴史を物語る存在です。

ベネディクト会の修道士ドン・ペリニヨンが、発泡性ワイン「シャンパーニュ」造りにおいて重要な役割を果たした場所だからです。

共同カーヴ&カーヴ・トマ

Cave Thomas(カーヴ・トマ)

オーヴィレ村の地下には柔らかな地盤と帯水層があり、これが堅固な地下貯蔵庫(カーヴ)の掘削を妨げていた。この特異な状況に対処するため、ドン・ピエール・ペリニヨンの指導のもと、オーヴィレ修道院は1673年、オーヴィレからキュミエールへと下る道沿いの斜面の中腹に「カーヴ・トマ」を掘った。

引用:Commnauté de Communes de la Grande Vallée de la Marne(記事一部を筆者が和訳)

Caves coopératives d’Hautvillers(オーヴィレの共同カーヴ)

カーヴ・トマと同様の理由で、オーヴィレの協同カーヴは19世紀末、村の斜面下に掘られた。これらは細長い地下通路の形をしており、ところどころ白亜質の岩肌が露出している。また、グリット(仏:Meulière、英:Gritstone、固くて目の粗い、石英質の砂岩)の丸天井もしくはレンガとタイル状の石灰岩を交互に組み合わせて補強している。

引用:Commnauté de Communes de la Grande Vallée de la Marne(記事一部を筆者が和訳)

アイ

Aÿ(アイ)で登録されている遺産は次の2つです。

アイ村の登録遺産2つ
  • アイの丘陵
  • アイのカーヴ(地下)

アイの丘陵

アイのブドウ畑(vignoble d'Ay)
アイのブドウ畑(vignoble d’Ay)

アイの丘陵地は、マルヌ川の渓谷の最も広い部分に面しており、この地形から「Grande vallée(大渓谷)」の名で呼ばれています。

アイでは、少なくとも4世紀以上にわたり、ブドウ栽培の単一農業が行われてきました。

2年に1回アイ村では「アンリ4世祭り」が開催されます。

フランス国王・アンリ4世(1553-1660)が、アイのワインを特に好んだという歴史があるからです。

アイのカーヴ

アイのブドウ畑を訪れると、斜面の上部に「これは煙突?」と思えるような積み上がったレンガを見かけることがあります。

この地面から生えた煙突の正体は、地下カーヴの「換気口」(フランス語で「エソール(les essors)」)です。

アイでは、白亜質の地層のおかげで、丘の斜面の地下にカーヴを掘ることができました。

このカーヴは、地下1階または2階の水平構造で、丘(南北方向)に向かって伸びた地下トンネルと、それを横断する3つか4つのトンネルがつながって、格子状の造りになっています。

アイの主要メゾンは、(一部メゾンを除いて)セラー見学可能です。

Ayala
アヤラ
自社サイトから予約可能
Bollinger
ボランジェ
自社サイトから予約可能
Deutz
ドゥーツ
セラー見学不可
Henri Giraud
アンリ・ジロー
Winalist で予約する

マルイユ・シュル・アイ

Mareuil-sur- d’Aÿ(マルイユ・シュル・アイ)村で登録されている遺産は次の2つです。

アイ村の登録遺産2つ
  • マルイユ・シュル・アイの丘陵
  • マルイユ・シュル・アイのカーヴ(地下)

マルイユ・シュル・アイの丘陵

マルイユ・シュル・アイの丘陵は、オーヴィレやアイと同様に、エペルネとマルヌ川を見下ろすだけではなく、東に続く平野を一望することができます

アイ村ほどの奥行きはないものの、丘の起伏や向きの違いにより、変化に富む景色を呈しています。

マルイユ・シュル・アイ村は丘の麓にある小さな村ですが、Château de Montebello(モンテベロ城)の存在を忘れることはできません。

マルヌ川沿いにある美しい建物と庭園だけではなく、シャンパーニュの生産拠点としても機能しています。

長い間Champagne Ayala(アヤラ)が所有していましたが、現在はChampagne Billecart Salmon(ビルカール・サルモン)が所有しています。

マルイユ・シュル・アイのカーヴ(地下)

モンテベロ城の建物や庭園の地下には、石灰岩を掘り抜いて作られた広々としたカーヴがあります。

また屋外のカーヴの一部は、現在Champagne Philipponnat(フィリポナ)が使用しています。

ランス

Reims(ランス)で登録されている遺産は次の4つです。

ランスの登録遺産4つ
  • サンニケーズの丘
  • ポメリーとルイナール、ヴーヴ・クリコ、シャルル・エドシックのカーヴ(地下)
  • テタンジェのカーヴ(地下)
  • マーテルのカーヴ(地下)

サン・二ケーズの丘

ランスの街の端に位置するサン・二ケーズの丘には、シャンパーニュのメゾンの建物と、シャンパーニュの経営者たちの旧宅(シャトー・デ・クレイエール、ヴィラ・ドゥモワゼル)が密集しています。

また、元はChampagne Pommery(ポメリー)が従業員の運動場として作ったシャンパーニュ公園、ルネ・ラリックらが装飾したサン・二ケーズ教会もあります。

4社のカーヴ

サン・二ケーズの丘の地下には、シャンパーニュ生産者のカーヴが広がっています。

そのうち次の4社のカーヴは、かつて白亜の採石場だった場所を、シャンパーニュを瓶熟成させるためのカーヴ(貯蔵庫)として再利用しています。

  • Champagne Pommery(ポメリー)
  • Champagne Ruinart(ルイナール)
  • Champagne Veuve Clicquot(ヴーヴ・クリコ)
  • Champagne Charles Heidsieck(シャルル・エドシック)
筆者

昔、地下の白亜(チョーク)を切り出して建築用資材として利用されていました。地下10メートル以上深くまで採石された結果できた地下空間は、現在シャンパーニュを醸造・貯蔵するための場所として利用されています。年間を通じて一定の気温・湿度が保たれるため、シャンパーニュの保存に適しています。

前出の4社のうちシャルル・エドシックを除いて、セラー見学可能です。

Pommery
ポメリー
Winalist で予約する
Ruinart
ルイナール
Winalist で予約する
Veuve Clicquot
ヴーヴ・クリコ
Winalist で予約する
Charles Heidsieck
シャルル・エドシック
セラー見学不可

テタンジェのカーヴ

Champagne Taittinger(テタンジェ)のカーヴは、かつてサン・二ケーズ修道院があった場所でした。

修道院の地下室部分だけでなく、白亜の採石場の跡地もカーヴとして使用されています。

テタンジェは、セラー見学可能です。

Taittinger
テタンジェ
Winalist で予約する

マーテルのカーヴ

Champagne Martel(マーテル)の地下には、最も古い部類に入るクレイエール(白亜採掘場跡)があります。

4世紀から15世紀にかけて掘られた、深さ22メートルにも及ぶクレイエールは、ワイン醸造の古い道具などを展示する博物館として公開されています。

マーテルは、セラー見学可能です。

Martel
マーテル
Winalist で予約する

エペルネ

シャンパーニュ通り(Avenue de Champagne)
シャンパーニュ通り(Avenue de Champagne)

Epernay(エペルネ)で登録されている遺産は次の3つです。

エペルネの登録遺産3つ
  • シャンパーニュ通り
  • シャンパーニュ通りのカーヴ(地下)
  • フォール・シャブロール

シャンパーニュ通り

Avenue de Champagne(シャンパーニュ通り)は、シャンパーニュのネゴシアン(ワイン商。現在の大手メゾン)とともに発展しました。

  • 17世紀後半…地下カーヴを掘り始める
  • 18世紀末頃…生産施設や社屋を建設する
  • 19世紀後半~20世紀前半…パリ・エペルネ間の鉄道開通(1849年)後、優雅な邸宅(メゾン)を建設する

シャンパーニュ通りは、シャンパーニュ産業の発展と密接に結びついた歴史を持ち、今日では世界的に有名なシャンパーニュ・メゾンの本拠地として知られています。

シャンパーニュ通りのカーヴ

地上を歩いているとまったくわかりませんが、シャンパーニュ通りの地下にはカーヴが張り巡らされています。

シャンパーニュ通りの全長は1,6kmですが、地下カーヴの全長は110kmにも及ぶと言われています。

カーヴの多くは18世紀末から19世紀を通じて掘られました。

白亜質の柔らかい地層が掘削作業に適していたので、地下に長い回廊が作られ、その一部はマルヌ川や鉄道と直接つながっていました。

筆者

ランスのサン・二ケーズの丘の地下カーヴは「クレイエール(白亜採掘場跡)を再利用したカーヴ」ですが、エペルネのシャンパーニュ通りの地下カーヴは「シャンパーニュを貯蔵するために掘ったカーヴ」という違いがあります。ちなみに、シャンパーニュ通りの地下には「シャンパーニュボトル2億本」が貯蔵されていると言われています。

シャンパーニュ通りにあるメゾンの多くは、セラー見学可能です。

Moët & Chandon
モエ・エ・シャンドン
Winalist で予約する
Perrier Jouët
ペリエ・ジュエ
セラー見学不可
Pol Roger
ポル・ロジェ
セラー見学不可
Boizel
ボワゼル
Winalist で予約する
de Venoge
ド・ヴノージュ
Winalist で予約する
Mercier
メルシエ
Winalist で予約する

フォール・シャブロール

フォール・シャブロール(Fort Chabrol)(画像引用:Wikipedia”Fort Chabrol (Epernay)“)

1900年に完成した建物「Fort Chabrol(フォール・シャブロール)」には、シャンパーニュ地方で初めてとなるブドウ栽培の実践的な学校が開設されました。

当時のシャンパーニュ地方では、フランスの他のワイン産地と同様に、ブドウ畑に壊滅的な被害を加える害虫「フィロキセラ」に悩まされていました。

フォール・シャブロールは、フィロキセラ禍を克服するために「接ぎ木」の研究を発展、この新技術をシャンパーニュ地方のブドウ栽培者に伝えた場所です。

フォール・シャブロールでの接ぎ木の研究によって、シャンパーニュ地方のブドウ品種を、その特性を維持したままアメリカ系台木へと接ぎ木することが可能になりました。

現在は、かつてほどの研究・教育機関としての役割は減っていますが、シャンパーニュ地方のワイン観光や文化的遺産の一部として尊重されています。

Fort Chabrol – Institut de Recherche Viticole et Oenologique Moët & Chandon(フォール・シャブロール – モエ・エ・シャンドン・ブドウ栽培・ワイン醸造研究所)

住所:1 Route de Mardeuil, 51200 Épernay

アクセス:パリ東駅からエペルネ駅まで電車で1時間20分、エペルネ駅から徒歩16分

フランスのサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路

1998年に登録されたユネスコ世界文化遺産「フランスのサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路」の概要は次のとおりです。

フランスのサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路

スペイン北西部の聖地サンティアゴ・デ・コンポステーラは、中世を通じてヨーロッパ各地から集まってくる無数の敬虔な巡礼者にとって、最終の目的地であった。ピレネー山脈を越えてスペインの巡礼路に到達するには、彼らはフランスを通過せねばならなかった。世界遺産リストに記載されている一群の重要な歴史記念物は、彼らがたどったフランスの主要な4つのルート(起点はパリ、ヴェズレイ、ル・ピュイ、アルル)を際だった存在としている。

引用:UNESCO

スペイン北西部ガリシア州にあるサンティアゴ・デ・コンポステーラへと続く巡礼路はいくつもあります。

世界遺産リストに登録された78ヶ所の巡礼地のうち、次の2箇所がシャンパーニュ地方マルヌ県にあります。

リスト登録された巡礼地のうち、マルヌ県にある2カ所
  1. ノートルダム・アン・ヴォー教会(Eglise Notre-Dame-en-Vaux, Châlons-en-Champagne)
  2. レピーヌ・ノートルダム大寺院(Basilique Notre-Dame, L’Épine)

ノートルダム・アン・ヴォー教会

ノートル=ダム=アン=ヴォー教会 (Eglise Notre-Dame-en-Vaux)(画像引用:Wikipedia”フランスのサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路“)

マルヌ県の県庁所在地、Châlons-en-Champagne(シャロン・アン・シャンパーニュ)にあるEglise Notre-Dame-en-Vaux(ノートルダム・アン・ヴォー教会)は、12世紀から15世紀にかけて建てられました。

La collégiale Notre-Dame-en-Vaux(ノートルダム・アン・ヴォー大学教会)と呼ばれることもありますが、同じ場所です。

19世紀に設置されたカリヨン(組鐘)はヨーロッパで最大級のものの1つで、56個の鐘が連なっています。

Eglise Notre-Dame-en-Vaux(ノートルダム・アン・ヴォー教会)

住所:1 Place Notre Dame, 51000 Châlons-en-Champagne

アクセス:パリ東駅からシャロン・アン・シャンパーニュ駅まで電車で1時間40分、シャロン・アン・シャンパーニュ駅から徒歩18分

レピーヌ・ノートルダム大寺院

レピーヌ・ノートルダム大寺院(Basilique Notre-Dame de L’Épine)(画像引用:Wikipedia”Basilique Notre-Dame de L’Épine“)

Basilique Notre-Dame de L’Épine(レピーヌ・ノートルダム大寺院)は、シャロン・アン・シャンパーニュから近いエピーヌ村にあるゴシック様式の教会です。

レピーヌは中世から巡礼の地でした。

中世のある羊飼いが燃える茨の茂みの中で聖母子像を発見した言い伝えがあり、この聖母子像を守るために教会が建てられたと考えられています。

この像は保存されており、レプリカは今でも聖堂に展示されています。

Basilique Notre-Dame de L’Épine(レピーヌ・ノートルダム大寺院)

住所:1 Rue Emile Barbier, 51460 L’Épine

アクセス:シャロン・アン・シャンパーニュ駅前からバス・徒歩で約30分。

7番線バス(Recy Mairie – Recy行)に乗車、Tissier – Léon Bourgeoisで下車後、51R120バス(Courtisols行)に乗り換えてL’EPINE – Basiliqueで下車。バス停から徒歩2分。

シャンパーニュ地方には3つの世界遺産がある

  • ランスのノートルダム大聖堂、サンレミ旧大修道院及びトー宮殿(1991年登録)
  • シャンパーニュの丘陵、メゾンとカーヴ(2015年登録)
  • フランスのサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路(登録された巡礼地のうち2つはマルヌ県)

パリからシャンパーニュ地方の移動手段は、別記事で詳しく紹介しています。

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